2017年12月08日

【水利権補償金訴訟】次回は1月25日 【市民会館建替え訴訟】住民訴訟を提起・次回は2月6日

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今日は大阪地方裁判所で、10時から水利権補償金訴訟の第3回口頭弁論が、10時10分から市民会館建替え訴訟の第1回口頭弁論がありました。

水利権補償金訴訟の次回は来年1月25日10時から大阪地裁806号法廷です。ぜひ傍聴にお越しください。

市民会館の建替えの違法性については、平成27年6月議会で指摘したところです。ところが高槻市は違法性を是正しないので訴訟を提起しました。次回は来年2月6日10時40分から大阪地裁806号法廷です。ぜひ傍聴にお越しください。以下は訴状の一部です。

請求の趣旨

1 被告は,高槻市に所在する城跡公園における、市民会館、劇場又は新文化施設の建設、設計及び調査に関して,公金を支出し、契約を締結もしくは履行し、債務その他の義務を負担し、又は地方債の起債手続きをしてはならない。
2 被告が,濱田剛史に対し、2億4639万1200円及びこれに対する平成28年4月1日から支払い済みまで年5分の割合による金員の支払い請求を怠ることが違法であることを確認する。
3 被告が,乾博に対し、2億4639万1200円及びこれに対する平成28年4月1日から支払い済みまで年5分の割合による金員の支払い請求を怠ることが違法であることを確認する。
4 訴訟費用は被告らの負担とする。
との判決を求める。

請求の原因

第1 事案の概要 

 本件は,高槻市による、都市公園法上の都市公園である城跡公園内への市民会館の建替えが、都市公園法等に反し違法であることから,高槻市の執行機関である被告に対し,同法242条の2第1項1号に基づき、前記建替えに関する公金支出等の差止めを、並びに、同項3号に基づき,市長・濱田及び副市長・乾を相手方として,前記建替えの設計の契約金及び遅延損害金の損害賠償請求を行わないことは財産管理を怠る違法行為であることを確認することを、それぞれ求めるものである。  

第2 当事者等

1 原告は,高槻市の住民である。
2 被告は,高槻市の市長であり,市の執行機関である。
3 濱田剛史(以下「濱田」という。)は,平成23年5月1日から現在まで高槻市長の職にある。
4 乾博(以下「乾」という。)は,平成27年6月22日から現在まで高槻市の副市長の職にある。

第3 法令等の定め

1 都市公園法における「都市公園」の性格

 国の「都市公園法運用指針」によれば、「都市公園は、本来、屋外における休息、運動等のレクリエーション活動を行う場所であり・・・原則として建築物によって建ぺいされない公共オープンスペースとしての基本的性格を有するものである。」とされている(甲3)。

2 都市公園法2条2項6号の定め

 都市公園法(以下「法」という。)2条2項6号では、都市公園に設けることができる「公園施設」として、「植物園、動物園、野外劇場その他の教養施設で政令で定めるもの」が定められている。

3 都市公園法施行令5条5項の定め

 都市公園法施行令(以下「施行令」という。)5条5項では、都市公園法2条2項6号の「政令で定める教養施設」を、次の各号のものとしている。
 一  植物園、温室、分区園、動物園、動物舎、水族館、自然生態園、野鳥観察所、動植物の保護繁殖施設、野外劇場、野外音楽堂、図書館、陳列館、天体又は気象観測施設、体験学習施設、記念碑その他これらに類するもの
 二  古墳、城跡、旧宅その他の遺跡及びこれらを復原したもので歴史上又は学術上価値の高いもの
 三  前二号に掲げるもののほか、都市公園ごとに、地方公共団体の設置に係る都市公園にあつては当該地方公共団体が条例で定める教養施設、国の設置に係る都市公園にあつては国土交通大臣が定める教養施設

4 高槻市都市公園条例2条の2の定め

 高槻市都市公園条例(以下「本件条例」という。)2条の2は「都市公園法施行令・・・第5条第5項第3号の条例で定める教養施設は、城跡公園にあっては劇場とする。」と定めている(甲4)。

5 都市公園法の改正

 国家戦略特区に限っては、待機児童対策として、都市公園内に、保育施設の設置が認められていたが、本年4月の法改正により、全国で設置ができるようになった(甲5)。しかし、当然のことながら、市民会館の設置は認められていない。

第4 事実経緯

1 現在の市民会館と建替えの理由、計画

 高槻市は、市民会館を設置している。市民会館には、多目的ホール(主な使用目的はコンサート、発表会、講演会等)である大ホールと、主な目的を会議等とする16の集会室(うち3室は労働センターという扱いになっている)がある(甲6)。
 この市民会館が老朽化したため、高槻市は、城跡公園内に建て替えるとし、約122億円を総事業費として、平成34年に新しい市民会館を開館するとしている(甲7)。

2 本件条例の改正と違法性の指摘

 高槻市は、新しい市民会館を城跡公園に建設できるようにするためとして、城跡公園にあっては、都市公園法施行令の規定に基づく条例で定める教養施設を「劇場」とする、本件条例の改正案を、平成27年第3回高槻市議会に上程した(甲8)。
 この議会の平成27年6月30日本会議において、原告が、「現在の市民会館には、集会室や労働センターもあります。これらも条例で定める教養施設とする必要はないのでしょうか。」と質問したところ、被告は「諸室も含めて建物全体を劇場といたします。」と答弁した。
 また、原告が、「都市公園法第2条第2項を見ると、例えば教養施設については、植物園、動物園、野外劇場その他と書かれています。劇場といっても野外劇場であって、市民会館のような大きい建物ではなく、壁や屋根の少ない開放的な施設であるわけです。ほかの条項を見ても、建物といっても売店や便所といった小さなものしかなくて、とても市民会館のような大規模な建設物を設置できるとは考えられないのですが、問題はないのでしょうか」と尋ねたところ、被告は「今回の条例改正により城跡公園内に新しく市民会館を設置することにつきましては、全く問題はございません。」と答えた。
 最後の質問で原告は、「都市公園法には野外劇場と書かれています。都市公園法施行令にも、都市公園法施行規則にも野外劇場と書かれています。劇場に関しては、法律にわざわざ野外劇場と明記されているわけですから、野外劇場以外の劇場をつくってはいけないと考えるのが普通ではないでしょうか。劇場なら何でもいいのなら、単に劇場とだけ書いているはずです。国土交通省の平成24年4月付の都市公園法運用指針では、都市公園は本来、屋外における休息、運動等のレクリエーション活動を行う場所であり、原則として建築物によって建蔽されない公共オープンスペースとしての基本的性格を有するものであると書かれています。国の指針からしても、市民会館や一般的な劇場を建てられるとは考えられません。高槻城を復元したような外観にしても・・・野外劇場にしない限りは違法性があるのではないかなと思います。」と指摘した。
 さらに原告は「新しい市民会館を建てる場所を公園の区域から外せばどうでしょうか。」等と代案も示した(甲8)。
 しかし、条例改正案は、賛成多数で可決された。
 なお、この本会議には、濱田も乾も出席している。

3 乾の決裁による建築設計業務等委託契約の締結

 被告は、新しい市民会館の設計業務を委託するため、乾の決裁により、平成28年3月31日付で、株式会社日建設計大阪オフィスとの間で、随意契約により、契約金額を2億4639万1200円として、建築設計業務等委託契約(以下「本件委託契約」という。)を締結した(甲9)。

第5 違法性

1 本件条例2条の2の定めが法及び施行令に反し違法であること

 上記のとおり、指針によれば、都市公園は、「原則として建築物によって建ぺいされない公共オープンスペースとしての基本的性格を有するもの」である。そのため、都市公園の公園施設については、法2条2項において、植栽やベンチ等、公共オープンスペースを害することのないものや、都市公園の効用を全うするものだけが、限定的に規定されているところである。
 この公園施設の一つとして、「野外劇場」が、法2条2項6号においてだけではなく、施行令5条5項1号においても規定されている。野外劇場とは、「舞台と観客席の全部あるいは一部が屋根に覆われていない劇場」である(甲10)。野外劇場は、舞台に屋根や壁が少々あるだけで、客席には屋根も壁もない、オープンな空間である。
 一方で、本件条例では、都市公園である城跡公園に、「劇場」を建設できる旨定められた。「劇場」とは、通常、壁と屋根で囲われた屋内型の建物であり、実際に、市が「劇場」の名目で建設しようとしている新しい市民会館は、地上3階・地下2階建ての建蔽された建造物となる計画である(甲7・最終頁、甲11)。これは、都市公園の「建造物により建ぺいされない公共オープンスペースとしての性質」を害するものといえる。
 上記のとおり、本年4月の法改正により、待機児童対策として、これまで国家戦略特区に限って認められていた、都市公園内の保育施設の設置が、全国の他の地方自治体にも認められるようになった(甲5。甲3の2及び3頁にはその検討過程が記載されている。)。やっと保育施設の設置が認められた経緯からしても、都市公園に、一般的な劇場や市民会館の設置が認められないことは明らかである。
 つまり、本件条例2条の2の「劇場」は、法及び施行令に規定の「野外劇場」ではないのである。
 条例は、法律の範囲内でしか制定することができないのであるから(憲法94条)、本件条例2条の2の定めは、法及び施行令に反し、違法であるといわざるをえない。

2 新しい市民会館が本件条例に反し違法であること

⑴ 条例が適法であっても市民会館の建設が違法となること

 仮に、本件条例2条の2が適法であるということであれば、同条の「劇場」は、「野外劇場」と解するほかはない。そうすると、新しい市民会館は、明らかに「野外劇場」ではないから、本件条例に反し、その建設は違法となる。

⑵ 市民会館は劇場ではないこと

 劇場とは、演劇や映画の類を上演・観覧するための建物である。例えば国立劇場は、「大劇場・小劇場・演芸場・能楽堂・文楽劇場」からなっており、「わが国の伝統芸能の公開・保存及び振興を目的」として設立されている(甲12)。
 一方で、現在の市民会館は、集会室16室と大ホールからなっており、集会室の主目的は会議等であって、大ホールは多目的ホールであり、演劇等以外の利用が多数されている。本年9月8日の高槻市議会本会議で、原告、が平成28年度の利用状況について質問したところ、被告は、稼働率は、集会室16室で75.3%、大ホールで66.4%と答弁した。また、集会室の使用については、企業や団体等の会合や打合せが大部分を占めているとのことである。新しい市民会館においても、これらの使用目的が維持される計画である。
つまり、新しい市民会館は、芸術公演の類とは関係のない用途で多数の使用がされるのであるから、劇場とはいえない。
 新しい市民会館に、仮に「劇場」の名称は付けられようとも、それは虚偽であって、実態として、劇場でないことは明らかである。
 したがって、新しい市民会館は、劇場ではないのであるから、本件条例に基づくものとして建設することはできない。これを建設することは、本件条例に反し、違法であるといわざるをえない。

3 小括

 高槻市は、都市公園内に市民会館を建設するため、法及び施行令の「野外劇場」の文言に目を付け、市民会館を名目上「劇場」とすれば、都市公園に建設できると考えたのかもしれないが、誰の目から見ても、明らかに、市民会館は、野外劇場ではないし、劇場でもない。施行令6条1項1号の建ぺい率の特例が認められないのはいうまでもない。
 上記のとおり、都市公園たる城跡公園内に新しい市民会館を建設することは、法、施行令及び本件条例に反し、違法であることは明白である。

第6 濱田及び乾の故意・過失

 上記の違法性については、原告が、平成27年6月30日の高槻市議会本会議において指摘したところであるから、同本会議に出席していた濱田及び乾は、違法性を十分に認識しえた。したがって、両名には、故意又は重大な過失があったというべきである。

第7 損害

 上記のとおり、城跡公園内への市民会館の建替えは違法であり、これにかかる費用は市の損害である。
 第4第3項のとおり、乾の決裁により、既に、本件委託契約が2億4639万1200円で締結されたが、違法な城跡公園内への建替えに関する契約なのであるから、本件委託契約は違法であり、これに基づき支出された公金は市の損害である。
 また、市民会館建替えに関し、今後支出される公金も、同様に市の損害となる。

第8 相手方の責任

1 副市長・乾の責任

 乾は、副市長として、上記のとおり、上記本会議に出席し、上記の違法性を認識しえたのに、故意又は重過失により、違法な本件委託契約の決裁を行って、市に損害を与えたのであるから、契約金額につき損害を賠償する義務を負う。

2 市長・濱田の責任

 濱田は、上記本会議に出席し、上記の違法性を認識しえたのであるから、違法な城跡公園への市民会館の建替えに関する契約や公金支出を阻止することができたし、そうするべく乾ら職員を指揮監督すべきであった。しかし、濱田が、故意又は重過失により、それを怠ったため、本件委託契約が締結されたのであるから、濱田もこの契約金額につき損害を賠償する義務を負うべきである。




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posted by 北岡隆浩 at 22:15| 大阪 ☔| Comment(0) | 高槻 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする