2020年10月21日

【ネット中傷】ヤフーニュースのコメント欄で名誉毀損されたので裁判しました

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一昨日の産経新聞に「深刻化するネット中傷 匿名の悪意どう抑止」とのタイトルの記事が掲載されていました。インターネット上での匿名の誹謗中傷について、投稿者の電話番号を情報開示の対象に追加するなど、国による規制のあり方の検討が進められているとのこと。被害に遭った著名人からも、投稿者を特定する制度の早期創設を切望する声が出ているそうです。

実は、私も、ネット中傷について裁判をしておりました。Yahoo!ニュースの平成30年10月16日付の記事のコメント欄に、私がある宗教団体に属していて、遊説場所で物を買わされそうになったなどと、デタラメを書かれた上、「なんであんなのが市議してるんだろうと気持ち悪かった。」と誹謗されたのです。

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私はどの宗教団体にも入っていませんし、遊説場所で物を売ったこともありませんので、まったくの事実無根・名誉棄損です。投稿の削除をヤフーに求めましたが、なしのつぶてでしたので、弁護士さんに相談し、対処してもらうことにしました。

平成30年11月29日に、弁護士さんが、ヤフー株式会社に発信者の情報開示を求めましたが、12月18日付で拒否されましたので、令和元年1月15日に、ヤフー株式会社を提訴。

ヤフーは名誉毀損には当たらないと争ってきましたが、東京地裁は、令和元年5月30日に、「本件コメントは、原告の名誉権を侵害する」と発信者情報の開示を命じる判決を言渡し、それに従って、ヤフー株式会社は、6月10日付で投稿者の発信者情報を開示しました。

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令和元年7月に、判明した投稿者へ内容証明郵便を送り、交渉しましたが、満足のいく金額を示さなかったので、令和元年9月に、大阪地裁へ損害賠償を求め提訴。

裁判はいろいろと大変でしたが、令和2年8月17日に、大阪地裁で和解が成立。和解の条件に、金額と被告の個人情報を口外しないことも含まれたので、具体的な額は明かせませんが、それなりの金額です。

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書き込んだ方は、とある政党のシンパの方でした。匿名でのネット中傷には、単なる個人的な感情によるものもだけではなく、政治的な意図によるものもあるのかもしれません。政治家に対する中傷については、鵜呑みにするのではなく、そういったこともありえると認識していただければと思います。

元大阪府知事の橋下徹氏が提訴した民事訴訟では、ツイッターの「リツイート」でも、名誉毀損が認定され、法的責任があるとされましたが、ニュースサイトのコメント欄への投稿でも名誉毀損の責任が問われるわけです。いずれにせよ安易に投稿等するべきではありません。

大手のニュースサイトはアクセス数が多いので、そのコメント欄への書き込みは、個人のブログで発信するよりも、影響力が大きくなる場合もあると思います。ヤフーニュースは、記事毎のコメント投稿数の多さをランキング形式で発表しているだけではなく、スマホにアプリをダウンロードすれば、コメントを一気に読めるといった宣伝もしていますが、コメント欄もコンテンツの一つと捉えているのでしょう。某大手掲示板のような賑わいやアクセス数を、コメント欄にも期待しているのでしょうか?

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このコメント欄が適切に管理されていればよいのですが、上記のとおり、私が要請しても削除はしてもらえませんでした。TMレボリューションの西川貴教さんも苦言を呈していますが、適切に管理されることを願うばかりです。

ヤフーは今年6月「Yahoo!ニュース」のコメントにおける個人への誹謗中傷投稿について、AIを導入し削除を強化したとのことですが、どれくらい実効性があるのでしょうか?上記のとおり、ヤフーは、発信者情報開示の請求には応じず、裁判では請求棄却を求めて争ってきました。今後はそうしたことがないように、判例等もきちんとAIに学習させてほしいものです。

国だけでなく、地方自治体の中にも、ネット中傷の支援に独自の条例で取り組むもうとするところが出てきました。群馬県では、無料相談窓口での情報提供や助言等を行う計画であるとのこと。私はたまたま熱心な弁護士さんに相談することができましたが、弁護士さんに縁のない方もおられると思います。そういう方にとっては無料相談窓口は心強いのではないでしょうか。

裁判となると、費用も時間もかかります。特に、匿名で中傷した人物を特定するのは素人では難しく、弁護士さんに頼らざるをえません。裁判で損害賠償が認められても、相手がお金をもっていないケースもあるかもしれません。行政が支援するだけではなく、ネットユーザーの投稿をコンテンツとしているサイト運営会社も、お金を出し合って、被害者支援のための基金をつくるべきではないでしょうか。


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高槻ご意見番 代表 北岡隆浩(高槻市議会議員)
posted by 北岡隆浩 at 17:21| 大阪 ☀| Comment(0) | 高槻 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする