さて、今日まず取り上げたのが、市長の資産や所得に関する報告書についてです。この報告書は公開されているのですが、皆さんは、それがどこにあるのかご存知でしょうか?
高槻市役所本館1階には「行政資料コーナー」があります。
この行政資料コーナーの一番奥には、少し奥まった場所があり、そこには「地番参考図・道路認定図等」の棚が置かれています。
市長の資産や所得とはまったく関係のない棚の上から2段目に、「資産等補充報告書」とだけ書かれたファイルがあります。
実はこれが、市長の資産と所得に関する報告書です。「資産等補充報告書」とだけ書かれていても、市長のものだとはまったく分からないですよね。
報告書を見ると、市長としての所得が毎年1800万円前後あるものの、預金も貯金もずっと0円で、不動産も車も金融資産も所有していないとなっています。
行政資料コーナーの入口のほうには、市役所の機構順に各種行政資料が並べられている棚があるので、市長の資産報告書は、せめて、この先頭に置くべきではないでしょうか。というか、ネットで公開すべきです。
私は最後に以下の意見を述べました。
あとは意見を述べます。
濱田市長には毎年1800万円前後の所得があるのに、報告書では、預金も貯金もずっと0円で、不動産も車も金融資産も所有していないとなっています。1円も貯めていないということはないんでしょうけれども、濱田市長は元検事ですし、法的には、この報告書に問題はないのだろうと私は思います。
最初に、報告書について定めた法律と条例の目的は何かと尋ねました。大正大学の村山祥栄客員教授は、神戸新聞のサイトで、その目的について、「任期中に不正をして私腹を肥やしたりしないように監視するという目的でこの制度が存在している。」とされています。
しかし一方で、この資産公開は「ザル過ぎて余りに中身がない」「この資産公開を見ても何一つ真実は見えてこない。」ともしています。
そういうものではあるんですが、法律でも、第一条で「資産の状況等を国民の不断の監視と批判の下におくため」に「公開する措置を講ずる」とされていますので、この法の趣旨に基づけば、公開については、もっとしっかりと積極的に行わなければならないはずです。
現状では、先ほど申し上げたとおり、報告書のファイルの背表紙には、「資産等補充報告書」とだけ書かれていて、市長のものとは明記されていません。これでは市民の皆さんには、このファイルが何なのか、分からないはずです。しっかりと、「高槻市長の資産及び所得等報告書」と書くべきです。
また、それが置かれている場所は、先ほど申し上げたとおり、市役所本館1階の行政資料コーナーの「地番参考図・道路認定図等」の棚なんですが、この棚は、行政資料コーナーの一番奥にあります。地番参考図や道路認定図は、市長の報告書とは、まったく関係がないわけですから、この棚に置いているのは、できるだけ人目につかないようにしようという意図があるからとしか考えられません。先ほど、行政資料コーナーの構成上、この場所になったという訳の分からない答弁をしておられましたが、だったら、市役所の機構順に各種行政資料が並べられている棚が、もっと手前のほうにありますので、その先頭に置くべきです。
先ほど、高槻市においては、ホームページに公表するかしないかの基準はどういったものなのかと質問しましたが、何のお答えもありませんでした。法律や条例で公開が定められている文書については、コピー・謄写が禁じられているもの以外は、原則、インターネット上で公開すべきです。この市長の報告書についても、市役所本館1階の行政資料コーナーの一番奥の地番参考図等の棚だけに置かずに、ネットで公開すべきです。
この報告書の公開にいては、施行規則に基づいて行っているということですが、規則は市長の権限で定めているわけですから、すぐに規則を変更して、ネット公開してください。提案と要望をしておきます。
以下は今日の議会でのやり取りです。原稿とメモに基づいているので不正確な部分もあることをお許しください。
★一般質問
■1.市長の資産等報告書等について
<1回目>
高槻市の条例の一つに、「政治倫理の確立のための高槻市長の資産等の公開に関する条例」というものがあります。この条例の第1条では「この条例は、政治倫理の確立のための国会議員の資産等の公開等に関する法律第7条の規定に基づき、高槻市長の資産等の公開に関し必要な事項を定めるものとする。」とされています。市長は、この法律と条例に基づいて、毎年度、資産や所得等を公開しているわけですが、これらのことについて、まず8点伺います。
(1)この法律と条例が定められた目的は何だとお考えでしょうか?お答えください。
⇒「政治倫理の確立のための国会議員の資産等の公開に関する法律」の目的は国会議員の資産等を公開すること等により、政治倫理の確立を期し、もって民主政治の健全な発達に資することとされており、同法7条の規定により、市長の資産等の公開に関する条例が定められたものです。
(2)市長の所得については、高槻市他からの給与所得として、毎年度1800万円前後の金額が記載されています。一方で、資産のほうは、全ての項目について、「該当なし」とされています。毎年1800万円前後の所得があるのに、預金も貯金もずっと0円というわけですが、これに間違いはないでしょうか?お答えください。
また、高槻市他から給与所得があるとされていますが、高槻市以外からは、どこから何円の所得があるのでしょうか?お答えください。
(3)土地や建物=不動産も所有していないと報告書には書かれています。市長は賃貸の物件にお住まいなんでしょうか?それとも、配偶者やご親族の名義の物件にお住まいなんでしょうか?お答えください。
(4)自動車もご親族等の名義なのでしょうか?お答えください。
(5)有価証券も該当なしということです。NISAも活用していないばかりか、資産運用も一切されていないということでしょうか?お答えください。
⇒2点目から5点目についてですが、条例の規定に基づき、適切に報告されております。
なお、高槻市以外の所得については、大阪府及び大阪府都市競艇企業団からの報酬でございます。
(6)この市長の資産や所得等の公開については、市役所本館1階の行政資料コーナーの「地番参考図・道路認定図等」の棚の地番参考図の資料の横にファイルが置かれてされているんですが、なぜ、「地番参考図・道路認定図等」の棚にファイルを置いているのでしょうか?お答えください。
(7)そのファイルの背表紙には「資産等補充報告書」とだけ記載されています。普通であれば、「高槻市長の資産及び所得等報告書」と書くと思うんですが、なぜ「市長の・・・」というふうにしないのでしょうか?お答えください。
(8)大阪市などでは、市長の資産や所得等をHPで公開しています。高槻市では何故インターネットで公開しないのでしょうか?お答えください。
⇒6、7、8点目の報告書の閲覧方法については、行政資料コーナーの構成上、現状の配架方法となったものです。また、市ホームページ上での公表は行っていません。
<2回目>
(1)市長の資産等報告書等については、条例に基づき、適切に報告されているということですが、その報告書等が適切かどうか、誰が、どういった確認をしているのでしょうか?お答えください。
⇒資産等報告書等については、市長が条例の趣旨・規定に基づき作成したもので、市において条例の規定に基づき公開をしているところです。
(2)報告書の配架については、行政資料コーナーの構成上、現状の場所になったということですが、構成上のどういった理由で、「地番参考図・道路認定図等」の棚に置くことになったのでしょうか?具体的にお答えください。
⇒行政資料コーナーでの配架につきましては、市長の資産報告書等にあたる区分がなく、今後、解りやすい配架を検討いたします。
(3)報告書は、ホームページで公表していないということですが、大阪市の松井市長などは、資産公開ということで、所得等の報告書を、ホームページに掲載しています。
高槻市においては、ホームページに公表するかしないかの基準はどういったものなのでしょうか?具体的にお答えください。
また、なぜ濱田市長の報告書は、ホームページで公表しないのでしょうか?公表を行わないという判断にいたった経緯・理由を具体的にお答えください。
⇒報告書の公開につきましては、条例施行規則第11条に、指定する場所で執務時間中に行う旨の規定がございます。
<3回目>
あとは意見を述べます。
濱田市長には毎年1800万円前後の所得があるのに、報告書では、預金も貯金もずっと0円で、不動産も車も金融資産も所有していないとなっています。1円も貯めていないということはないんでしょうけれども、濱田市長は元検事ですし、法的には、この報告書に問題はないのだろうと私は思います。
最初に、報告書について定めた法律と条例の目的は何かと尋ねました。大正大学の村山祥栄客員教授は、神戸新聞のサイトで、その目的について、「任期中に不正をして私腹を肥やしたりしないように監視するという目的でこの制度が存在している。」とされています。
しかし一方で、この資産公開は「ザル過ぎて余りに中身がない」「この資産公開を見ても何一つ真実は見えてこない。」ともしています。
そういうものではあるんですが、法律でも、第一条で「資産の状況等を国民の不断の監視と批判の下におくため」に「公開する措置を講ずる」とされていますので、この法の趣旨に基づけば、公開については、もっとしっかりと積極的に行わなければならないはずです。
現状では、先ほど申し上げたとおり、報告書のファイルの背表紙には、「資産等補充報告書」とだけ書かれていて、市長のものとは明記されていません。これでは市民の皆さんには、このファイルが何なのか、分からないはずです。しっかりと、「高槻市長の資産及び所得等報告書」と書くべきです。
また、それが置かれている場所は、先ほど申し上げたとおり、市役所本館1階の行政資料コーナーの「地番参考図・道路認定図等」の棚なんですが、この棚は、行政資料コーナーの一番奥にあります。地番参考図や道路認定図は、市長の報告書とは、まったく関係がないわけですから、この棚に置いているのは、できるだけ人目につかないようにしようという意図があるからとしか考えられません。先ほど、行政資料コーナーの構成上、この場所になったという訳の分からない答弁をしておられましたが、だったら、市役所の機構順に各種行政資料が並べられている棚が、もっと手前のほうにありますので、その先頭に置くべきです。
先ほど、高槻市においては、ホームページに公表するかしないかの基準はどういったものなのかと質問しましたが、何のお答えもありませんでした。法律や条例で公開が定められている文書については、コピー・謄写が禁じられているもの以外は、原則、インターネット上で公開すべきです。この市長の報告書についても、市役所本館1階の行政資料コーナーの一番奥の地番参考図等の棚だけに置かずに、ネットで公開すべきです。
この報告書の公開にいては、施行規則に基づいて行っているということですが、規則は市長の権限で定めているわけですから、すぐに規則を変更して、ネット公開してください。提案と要望をしておきます。
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高槻ご意見番 代表 北岡隆浩(高槻市議会議員)