
今朝の新聞を読むと、北朝鮮がウランの濃縮に着手したとの記事が1面にあり驚きました。昨日ちょうど、高槻現代劇場で行われた講演会で、櫻井よしこさんが、以下のような感じで、北朝鮮の核の標的は日本だとおっしゃられていたからです。
北朝鮮の核の脅威を受けるのはどこか。北朝鮮に油等の支援をしている中国に核を向けるはずがない。ロシアも同様。アメリカにはミサイルが届くかどうかだから撃たないだろう。北朝鮮が占領するとしている韓国に核を落とすことも考えられない。とすると、日本しかないのだ。
ウランとプルトニウムの違いは何か。広島に落とされた原爆はウラン型で、長崎のはプルトニウム型。威力はプルトニウム型の方が高いが、核爆発させる技術も難しい。しかし、ウラン型原爆は、起爆装置が簡単にできる。問題は、高濃度のウランができるかどうかですが、これがクリアされると、ノドンに搭載することが可能になり、近隣諸国は脅威に晒されます。そして、櫻井よしこさんの論で行くと、日本が核の脅威にさらされているということです。
産経新聞によると、北朝鮮の今回の声明は、ウラン濃縮について「技術の開発が成功裏に行われ、試験段階に入った」との見方がされているそうです。また、これにより、毎年数個の核兵器製造が可能となるそうで、非常に危険な状態です。
日本にテポドンが飛んで来た時に、北朝鮮に「人工衛星おめでとう」と祝電を打った社民党議員がいたそうですが、まさか今回のウラン濃縮を歓迎するようなことはないでしょう。
北朝鮮の核開発には、日本から密輸された人・モノ・金が大いに貢献したと思われます。櫻井よしこさんも「核開発には、技術が要る。機械が要る。機械を動かす技術者が要る。資金が要る。これらは日本から密輸された。」という趣旨のことをおっしゃられていました。そしてこれらが北朝鮮に入るのを、日本をはじめ、各国が協力して止めなければならないけれども、国連安保理で、日韓両公海上の貨物の強制的な検査(臨検)実施が、中国等の反対で困難になった、と。
反核を(本当に心の底から)訴えるならば、北朝鮮に協力してきたような政治家も、自らの責任を感じて、北朝鮮に人・物・金が流れないように努力してほしいものです。
櫻井よしこさんは、北朝鮮の他に、中国の脅威についても、以下のような感じでおっしゃられていました。
最近、米中が接近している。歴史上、米中が接近すると、日本には嫌なことが起こる。日米中の関係はゼロサムゲーム。決まったパイを3国で奪い合う関係。日本はこの中でどのようなポジションをとるべきか。歴史的に見ると、日米の関係を強化することが日本にとって有利になる。それが好きか嫌いかはともかく。
米中は、ブッシュ大統領のときから、半年毎に「米中戦略経済対話」という閣僚級会議を定期的に行っている。北京で開催するときは、アメリカから関係閣僚が出席、中国は主席以下全閣僚が出席。アメリカで開催するときは、中国から関係閣僚が出席、アメリカは大統領以下全閣僚が出席する。日本とはこのような会議は行っていない。いかにアメリカと中国が緊密な関係にあるか。さらにこの「米中戦略経済対話」から「経済」の文字がとられて「米中戦略対話」となる。経済だけでなく、軍事も両国で戦略的に対話していくということだ。
中国は、北朝鮮について、現状維持を望んでいる。仮に北朝鮮が暴発したら、米軍は、北朝鮮の核がテロリストに渡らないように、韓国軍と共に北朝鮮を制圧する可能性が高い。北朝鮮をアメリカと韓国が共同で統治することになると、中国は米国と国境を接するような状態になり、軍事的に非常に圧力を受けることになる。だから、現状のままにしようとしている。
台湾は親日的で私は好きだ。その台湾が金を用意して中国に対抗するための軍備をアメリカに求めたところ、アメリカに拒否されるということがあった。最終的にはアメリカから兵器を購入することができたが、重要な兵器はリストから外された。それは、中国がアメリカに圧力をかけたからだ。
中国は軍備を増強し続ける一方、台湾は思うように軍備を揃えることができない。この台湾の姿は、明日の日本かもしれない。
中国の軍事費は21年で20倍になった。日本は毎年2%ずつ減らしている。現在の軍事費の比率は日本1に対して中国は3。これが10年後には日本0.8:中国30になっている。これではどう頑張っても勝ち目はない。
日米安保条約を破棄すべきと主張する人がいるが、心配しなくていい。そのうち、日本は頼りない、中国との関係を強めるべきと考えるアメリカのほうから破棄されるだろう。
日本は本当に、一部の人が言うように、軍隊も持たず、無防備でよいのでしょうか。それで、国民の、子供達の命が守れるのでしょうか。
チベットやウイグルを侵略して虐殺し、天安門事件では民主化を求めた自国民の若者達さえ戦車で蹂躙し、たくさんの核ミサイルを日本に向けている中国。日本人を拉致し、不審船で日本の領海をうろつき、ミサイルを飛ばし、核開発を行っている北朝鮮。こんな国を相手に、話し合いだけで平和を手に入れることができるのでしょうか。
近隣諸国の状況を客観的に判断し、日本の未来のために必要な措置を講じることができる政治家に国政を任せなければ、日本は近いうちに、どこかの国の奴隷のようになるか、あるいは核で壊滅的な被害を受けるか、しているかもしれません。

今回の北朝鮮外務省声明の骨子は以下のとおり。
○米国は国連安保理を動かし、朝鮮半島に先鋭化した対決局面をつくった
○いまや核放棄は絶対にあり得ない
○新たに抽出されるプルトニウムの全量を武器化
○ウラン濃縮作業に着手
○米国と同盟国が封鎖を試みた場合、戦争行為と見なし、軍事的に対応
櫻井よしこさんの講演は、高槻ロータリークラブ創立55周年記念講演会ということで、昨日、高槻現代劇場3階レセプションルームで行われました。講演のタイトルは「没落と飛躍 その別れ道・・・今、日本が直面する内外の課題」。
内政については、高速道路の通行料を1000円にした政策に触れ、この穴埋め(5000億円)は税金で賄われるのあり、そのつけは(次世代の)国民が払うのだ、安くなったと喜ぶのではなく、全体の構図を見よ、とおっしゃられていました。


おっしゃる通りです。
駅前で「9条教」を唱える輩はその「平和憲法」を持っている日本じゃなく、日本を敵国とし東京を火の海にするという北朝鮮、対日本用にイージス艦を建造し4隻まで増やすという韓国、仮想敵国リストに日本を挙げNHKまで取り込んだ中国に「9条」を押しつけて欲しいモノです。