2010年11月20日

【京大農場】国が追加指定…土地の形状的にもサッカースタジアムは不可能?

京都大学の農場の一部が、史跡として国に追加指定されます。

【朝日新聞】勝海舟設計の砲台、楠葉台場跡が国史跡に 文化審が答申
2010年11月20日

(中略)
 高槻市八丁畷町の弥生時代の大集落跡「安満(あま)遺跡」は、これまで6.4ヘクタールが国史跡に指定されていたが、新たに南側の京都大大学院農学研究科付属農場の敷地(約15ヘクタール)のうち果樹園や田畑などの6.3ヘクタールが追加指定される。2008年度から市教委が調査し、集落を囲む環濠(かんごう)や水田跡などの遺構が見つかった。市教委文化財課は「弥生時代の景観を自信を持って語ることができる場所」と説明する。

 京都大は農場を12年度以降に、都市再生機構(UR)が土地区画整理事業で造成を進める京都府木津川市に移転する予定。高槻市は農場跡地を買収する方針で京都大やURと協議している。今年度末をめどに譲渡条件や引き渡し時期などを決める予定だ。

 市は農場跡地のうち国史跡部分を史跡公園に、それ以外は防災公園にすることを想定している。史跡公園は従来の国史跡部分もあわせて整備する予定だ。(清水謙司)★


サッカースタジアムを建設するとすれば、この追加指定される範囲以外の部分(15ha−6.3ha=8.7ha)に、造ることになりますが、ガンバ大阪に問い合わせたところ、建設予定のスタジアム(収容人数は32000人で竹中工務店が建設予定)は210m×190mのほぼ長方形型とのこと。

これを京大農場に重ねてみると・・・

京大農場にガンバ大阪新スタジアムを重ねる

・・・建設は不可能です(薄赤い長方形がスタジアムです)。

2万人規模のスタジアムにすれば、建設もできそうですが、ガンバ大阪によると、国際大会の開催には3万人以上収容が条件であり、これを下回るようなものは考えていないとのことでした。

ただし、もし、下の図のような形状にすると、スタジアムの建設は可能かもしれません(笑)。

イエローハットスタジアムなら可能?

まあしかし、このような形状変更ができるかどうか分かりません。コートから遠ざかれば、それだけ観客席に高さが必要になりますし(帽子のつばの先の部分の席の人は試合が見えるのか?)、客席には屋根を付けるということですから、非現実的ではないかと思われます。造るとしても、費用が割高になり、財政的にも非常にキツイのではないでしょうか。

そもそも、スタジアム建設中に、遺跡が見つかったらどうするのでしょうか?今回の調査は、一部を掘っただけであり、スタジアムの基礎工事で地面を掘り起こした時に、絶対に何も見つからないという保証はありません。

現段階では完全に不可能とは言い切れませんが、こういう状況では、ガンバ大阪の誘致は、非常に困難ではないかと思われます。

前にも書きましたが、私は、ガンバ大阪が誘致できないのであれば、京都大学には残ってもらうのが一番だと思います。そうすれば、無駄な税金を使う必要もありません。ガンバ大阪も誘致できず、京都大学も去っていく、ということになれば、何のために、数百億もの税金を投じるのか・・・京大農場移転の話は、すべてなかったことにすべきです。


長くなりそうなので、今回はこのあたりで。次回はこれまでの経緯について書きたいと思います。


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posted by 北岡隆浩 at 20:31| 大阪 ☁| Comment(4) | TrackBack(0) | 高槻 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
奥本市長の嘘つき公約だもの。できっこない。
Posted by がんちゃん at 2010年11月21日 00:35
京大農場付近はすごく雰囲気もいいし気持ちも穏やかになるし写生したくなるようなゆったりとした時間の流れる知的空間です。
人工的に行政が大金かけた味気ない公園とは、漂う風情が全く違います。

安満遺跡と京大農場。この歴史と知的空間は、そのまま残ってほしいと願っています。

この場所にドンチャン騒ぎのサッカー場なんて私は作ってほしくありません。

万博跡地なら周囲の環境考えても、サッカー場になってもいいかもしれません。アクセスもいいし道も整備されているし広大な駐車場もある。十分収容可能です。

その点、京大農場場所に一時に3万人大移動なんて。あの混む道路一本でどうするつもりなんでしょうか?

大規模サッカー場は器だけでは成り立ちません。

ましてやその器単体でさえ用地が確保できるか疑問符が付くなら、限りなく無謀な、裏付けなき口先だけのその場の公約だったと言えるのではないでしょうか?

たとえばすでに完全使用されている本格的サッカースタジアムの交通アクセス状況、駐車場規模、騒音状況、近隣住宅環境への影響、採算性、など、

全国的な検討資料をすでに集めそのようなことを精査し全てクリアしなおかつその上で大金を投じても高槻市民にプラスとなり市民の大多数が望んでいることか検討しなければなりません。
公約に向かって着実に進めてきたのであれば、当然、計画段階で、もうすでに近隣地元住民の生活者視点の意見もきめ細かく聞いて把握していなければいけないのと違いますか?そしてそのこともクリアしていないと。
でないと建設段階に近隣地元と大変なトラブルになるのは必定です。

そのようなことを着実に進めてきているのでしょうか?

素人の、いち市民でもその段取りを踏まなければならないことぐらいすぐ頭によぎります。

奥本市長はこれまでどのような行政過程を行ってなってきたんでしょうか?

委員会で質問した北岡議員にはその行政過程を粛々とわかりやすく説明すれば良かったはずです。

言論で完璧に叩きのめされ、反論もできない。それでは委員会出席者、周囲に余りにもバツが悪い。強がり見せるため恫喝し副市長に止めさせる、なんとも品性欠く猿芝居を演じなければ、役所内職員を引っ張っていけないと思ったのだろうか?職員達も内心哀れな末路に映ったことだろう。

私、個人的には今のままの京大農場の道が大好きです。

是非残して下さい。


Posted by 京大農場は知的空間 at 2010年11月21日 11:01
八年前の選挙で降って湧いたスタジアムの誘致

今となっては現実不可能

こんな大嘘つきのデタラメ公約なんか最初から信じる者が悪いと言わんばかり

奥本市政の総括はこのスタジアム建設の是非だな
Posted by S.K at 2010年11月21日 21:13
奥本市長は無理なら無理とはっきり言うべきです。
Posted by タケシ at 2010年12月03日 21:26
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