
高槻市営バスを運行している高槻市交通部が随意契約で特定の業者から軽油を購入しているのは以前このブログで書いたとおりですが、高槻市政を私と一緒に調べてくださっている方が、他の公営バスの燃料の購入状況について調査してくださいました。
すると、高槻市は、大阪市や東京都と比べて、ここ3年間は、単価の高い軽油を購入していることが判明しました。それをまとめたのが次の表です。
年度 | 数量・単価 | 高槻市交通部 | 大阪市交通局 | 東京都交通局 |
平成14年度 | 数量(KL) | 2,404 | 15,370 | 22,422 |
(2002年度) | 平均単価(円/L) | 59.04 | 61.98 | 59.1 |
平成15年度 | 数量(KL) | 2,350 | 15,008 | 20,568 |
(2003年度) | 平均単価(円/L) | 64.81 | 61.75 | 59.94 |
平成16年度 | 数量(KL) | 2,322 | 15,030 | 20,464 |
(2004年度) | 平均単価(円/L) | 73.96 | 68.01 | 66.80 |
平成17年度 | 数量(KL) | 2,254 | 14,650 | 20,000 |
(2005年度) | 平均単価(円/L) | 86.93 | 81.54 | 81.39 |
最近3年間で見ると、高槻市は大阪市・東京都と比べて、1リットルあたりで、3〜6円も高い値段で軽油を購入しています。もし、大阪市・東京都並の値段で購入していたならば、年間で約600万〜1200万円も経費を削減できていたことになります。
高槻市は随意契約で軽油を購入していますが、大阪市と東京都は、一般競争入札を実施しています。何故に高槻市は一般競争入札を実施しないのでしょうか?
単価の違いは軽油の品質の違いのせいかとも疑いましたが、東京都が平成12年11月から、大阪市が平成15年第2四半期から、全面的に低硫黄軽油を使用し始めたのに対して、高槻市は平成17年1月25日以降の納入分からと、他に比べて低硫黄軽油の使用時期が遅れていました。
高槻市と業者との購入契約を見てみると、RIM価格という石油関連商品の市場相場価格に2円50銭を加えたものを購入価格としています。この2円50銭について、高槻市交通部は、軽油の輸送費であると答えましたが、契約書のどこにも、これが輸送費であるということは明記されていません。大阪市と東京都では、このような「輸送費」など、別途支払ってはいませんでした。
高槻市交通部は、少なくとも過去5年間、3社の特定の業者から軽油を購入しています。これはどうしてなのでしょうか。
随意契約の理由について、前出の協力者の方が高槻市交通部の担当者に問い合わせたところ、次のような返答があったとのことです。
「当該軽油は、日々のバス運行に直接影響を及ぼす当事業にとって欠かすことのできない主要な物品であり、いかなる場合においても、一定必要量の確保が必須条件であります。このため、過去2回の石油ショック時の業者の対応等その取引実績と信用を特に重視する必要があります。また、契約業者の倒産、労働争議等による供給不能のような事態を避けるため、1社契約によらず、市内業者も含め複雑多岐にならない範囲で複数契約を締結しています。」
仮に業者の倒産等が起きれば、高槻市よりも大きな影響を被るであろう大阪市や東京都が一般競争入札を行い、軽油の「一定必要量」を確保しているのです。高槻市に行えないわけがありません。業者間にかほどの信用の差はないはずです。担当者のこの言は言い訳としか考えられません。
高槻市も早急に一般競争入札を実施し、無駄な税金の支出を抑えるべきです。

2.安定供給の為と言うなら契約条件に「業者に軽油を供給している元売会社から高槻市に対し最優先の供給を保証する保証状を差入れること」を加えれば良いのでは。まさか元売会社が公共交通機関への優先供給を保証しない事はないのでは。
何でこんな高い契約なのか?
きちっと入札制度にして安く購入したらいいと思う。