これも6月議会の一般質問で取り上げようと思っていたものなのですが、時間が足りないだろうと考えて取り下げました。次の9月議会でもいいかなと思ったのですが、7月9日より、住民票等の図柄が、高槻市の花である「卯の花」から「はにたん」のに替わるので、ブログに書くことにします。
住民票等をコピーすると、「複写」という文字が浮かび上がります。こうやって偽造を防止しているわけですが、この台紙を「改ざん防止用紙」といいます。高槻市では、住民票等を「はにたん」の図柄入りにするのにあわせてか、改ざん防止用紙の入札を、今年の5月10日に実施しました。
その入札には5社が参加したのですが、4社が辞退や失格。残りの1社が3760円(A4サイズ2000枚・税抜き)で落札しました。
この入札にも若干疑問が湧くのですが・・・それは横に置いて、私が問題だと思ったのは、それ以前の契約です。
高槻市は、「改ざん防止用紙」を、平成20年度に7800円(A4サイズ2000枚・税抜き)等で随意契約(見積もり合わせはしたとのことですが)。その後も、「長期的・安定的に使用するため」として、その随意契約を継続していました。
平成20年度から23年度までの4年間、7800円で購入していたものが、入札をしたら半額以下の3760円になった。購入先は、同じ会社なのに!!!
4年間も漫然と随意契約を続けていたというのは問題だと思います。もし他にもこのような随意契約をやっているのであれば、他市の取引価格や市場価格を調べて、入札を実施すべきです。もちろん、市内の業者に限ったりせず、市外の業者にも門戸を開いて。
なお、「はにたん」の図柄が気に入らないという場合、「埋火葬許可証」と「死亡届の受理証明書」という死に関する書類に限り、「卯の花」柄に変更してくれるそうです。しかし、「はにたん」のモチーフとなった埴輪(はにわ)は、天皇のお墓である天皇陵(今城塚古墳は学術的には「真の継体天皇陵」といわれています)から出土したのですから、上記の文書にはむしろ相応しいかもしれません。
以下は6月議会で予定していた質問と答弁の原稿です。
<1回目の質問>
■「はにたん」の図柄入りの住民票等の改ざん防止用紙等について
7月9日から、住民票や印鑑証明の台紙として、「はにたん」の図柄が四隅に入った改ざん防止用紙をしようするとのことですが、これについて8点質問します。
(1)本年5月10日に行われた入札では、5者の参加があったのに、1者しか応札しておらず、他の4者は辞退や失格になっています。これは何故なのでしょうか?
(2)今回の契約は何年間なのでしょうか?契約期間中は契約の相手方からしか購入できないのでしょうか?
(3)今後は「はにたん」版だけでなく、卯の花のものもその会社から購入するのでしょうか?
(4)今回の契約より以前のものについては、いつから、1箱2000枚あたり何円で、どこから購入しているのでしょうか?改ざん防止用紙を採用したときからのものをすべてお答えください。
(5)これまでの契約は、どのように決まったのでしょうか?入札であれば、入札の状況も教えて下さい。随契であれば理由をお教え下さい。
(6)改ざん防止用紙の年間の購入量はどれだけなのでしょうか。年度ごとの実績を教えて下さい。
(7)はにたん柄で打ち出した住民票等を、住民の方が気に入らない場合は、再度印刷するのでしょうか?
(8)その再印刷については、年間どれだけを見込んでいるのでしょうか?
<答 弁>
北岡議員の数点のご質問にご答弁申し上げます。
1−1
1点目の辞退理由でございますが、一部仕様を満たすことができないためで、失格理由は、現場説明会時に出席しなかったためでございます。
1−2
次に、契約期間は、平成24年6月1日から平成25年3月31日までで、契約期間中は、日立システムズから購入いたします。
1−3
次に、「卯の花」柄の用紙の購入は予定しておりません。
1−4
次に、これまでについてですが、現行の用紙は、日立システムズから購入し、A4サイズが1箱2,000枚入りで税抜き7,800円、A5サイズは1箱4,000枚入りで税抜き8,400円でございます。
1−5
次に、契約の決定方法ですが、平成20年度に見積合わせによる業者決定のうえ契約を締結し、その後は、長期的・安定的に使用するため随意契約を締結しております。
1−6
次に、年間の購入実績についてですが、平成21年度・平成22年度ともにA4サイズが14万枚、A5サイズが44万枚、平成23年度はA4サイズが16万4千枚、A5サイズが44万枚でございます。
1−7
次に再印刷につきましては、埋火葬許可証等お申し出があった場合に限り、対応してまいる予定でございます。
1−8
最後に、再印刷の年間の見込みについては、他市の実例などから、ほとんど無いものと見込んでおります。
<2回目の質問>
■「はにたん」の図柄入りの住民票等の改ざん防止用紙等について
(1)入札に参加した1社は、説明会に遅刻して失格になったと聞きました。珍しいケースかと思いますが、遅刻で失格というのは、これまでに何件あったのでしょうか?各年度ごとにお答えください。
(2)契約期間は来年3月31日までとのことですが、それ以降はどうするのでしょうか?入札を実施するのでしょうか?それとも長期的・安定的に使用するためなどといって同じ会社と随意契約を結ぶのでしょうか?あるいは他の自治体に安い値段で供給している企業等から見積もりをとって、見積もり合わせをするのでしょうか?お答えください。
(3)「卯の花」柄の用紙の購入しないとのことですが、交換を希望する市民が多い等して、万が一、足りなくなった場合はどうするのでしょうか?
(4)はにたん柄の埋火葬許可証等は、申し出があれば卯の花の台紙に再印刷するとのことですが、はにたん柄の台紙に打ち出される文書にはどんなものがあり、そのうち再印刷に応じるものはどれなのでしょうか?全種類お答えください。
(5)再印刷の年間の見込みについては、他市の実例などから、ほとんど無い見込みとのことですが、他市の実例とは具体的にどのようなものなのでしょうか?再印刷に応じている自治体があるのでしょうか?
(6)日立システムズのサイトを見ると、日立システムズはまさにシステム専門のIT企業のようです。一方、辞退した企業の中には、改ざん防止用紙専門の企業がありました。なのに日立システムズだけが応札し、他の企業は辞退したり、遅刻して失格になったりして、日立システムズが落札しました。不自然な感じはしなかったのでしょうか?お答えください。
<答弁>
北岡議員の2問目のご質問にご答弁申し上げます。
2−1
1点目の遅刻については、特にデータをとっておりません。
2−2
次に、来年度以降の契約期間については、未定でございます。
2−3
次に、交換を希望する市民が多いとは考えておりません。
2−4
次に、はにたんのデザインが入った用紙を使用するのは、従前から改ざん防止用紙を使用しているもの全てで、数十種類ございます。埋火葬許可証と死亡届の受理証明書については、ご要望があれば変更する予定でございます。
2−5
次に、再印刷につきましては、同様に用紙に市のキャラクターを使用する神奈川県厚木市では「求められた例は無い」とのことでございます。
2−6
最後に、入札結果に関しましては、適正に行なわれております。
<3回目・意見>
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