2006年11月29日
「2学期制に関する意見募集」に投稿した私の意見
2学期制に関する意見募集、いわゆるパブリックコメントは明日11月30日に締め切られますが、私は以下のような意見を先ほど投稿してみました。教育委員会はどういう回答をしてくれるのか、楽しみです。
■意見を聞く気がないのでは?
今月11月25日に発行された「たかつき教育だより」には、このパブリックコメントのことが、一切書かれていなかった。「たかつき教育だより」は、3月、7月、11月の、年に3回しか発行されないのに。高槻市教育委員会は、市民の意見を聞く気がないのではないか。
2学期制に関するパブリックコメントについて、高槻市発行の広報誌に載ったのは、今年10月25日発行の「広報たかつき」のみ。しかも、すごく小さな扱いだ。どうしてもっと高槻市民に2学期制の意見募集があることを広報しないのか。これではパブリックコメントの趣旨に反する。2学期制の施行は凍結し、もう一度しっかりと市民の意見に耳を傾けるべきだ。
■サイトの間違い?
高槻市教育委員会のサイトには「高槻市学校園2学期制 調査研究がはじまりました 高槻市では平成19年度に全校園実施を目途として、調査研究を始めました。今年度は3つの中学校ブロック(七中、八中、如是中)で調査研究を行っています。」と書かれているが、現在、高槻第一中学校、高槻第四中学校、高槻第六中学校でも、2学期制が試行されているはず。何故それについての言及がないのか。
■実施するのでは?
広報などでは「2学期制の導入を検討する」「考えていく」というような表現しかないが、今年度第2回目の「高槻市学校園2学期制推進委員会」では、一瀬教育長が、来年度、二学期制を完全実施すると言い切っていた。実施する前提でパブリックコメントやシンポジウムを行っているのか。実施する・しないの基準は何なのか、しっかり示せ。
■無関係な成果
今年度のすべての2学期制推進委員会とシンポジウムを傍聴したが、モデル校が発表したものは、すべて2学期制とは無関係なものばかりで、成果を偽装していると感じた。「たかつき教育だより」にも、先日行われたシンポジウムについて次のように書いてある。
▽第七中学校
2学期制に移行することを契機に、生徒活動の活性化に取り組み、生徒たちが名付けたジャスミン運動を実施。
▽柱本小学校
学力向上に向けた取り組みや三者懇談の様子。
▽三箇牧小学校
保護者や児童の声に耳を傾けながら、共に学校作りを進める取り組み
▽柱本幼稚園
夏休みの保育日での園児と保護者の交流を紹介。
これのどこが2学期制と関係があるのか。まったく意味不明。それでも2学期制を実施するのか。試行期間とかモデル校とか、それで成果が上がらなければ本格的には実施しない、普通はそのためのものだ。それが何故、モデル校で成果が上がらないのに、教育長は実施すると言い切るのか。
こんな欺瞞に満ちた2学期制は実施するべきではない。
推進委員会やシンポジウムで、2学期制を試行しているモデル校から「2学期制の成果」らしきものとして発表されたものは次のようなものだった。
○夏休みに設けられたサマースクール・授業日・補充授業・三者懇談
○授業研究
○生徒による授業評価・自己評価
○生徒会活動の活性化
○JASMIN運動(J:授業を大切に A:挨拶 S:掃除 Mi:身だしなみ N:ノーチャイム)
○保護者との信頼関係の充実
○実力テストの結果の度数分布表の配布
○不登校の改善(改善したような気がする程度)
など
これらのことは、2学期制と、どのような関係があるのか。夏休みのサマースクール・授業日も、JASMIN運動も他のことも、3学期制でも出来るはず。2学期制は必要がない。混乱を招くだけだ。
「2学期制だからこれらのことができた」のではなく、「モデル校として何らかの成果を出して教育委員会や保護者の前で発表しなければならないから、無理やりに『成果』として『偽装』した」のではないのか。
2学期制のデメリットが目立ち、3学期制に戻した他市の例もある。2学期制と無関係な成果を、さも2学期制の成果のように騙って、いったいどうするつもりか。
■「高槻市の2学期制」の一番の問題
「高槻市の2学期制」の何が一番の問題なのか。私は、元教員の職員が多くいる高槻市教育委員会は、実は「2学期制の実施という衣に包んで、学校裁量の拡大を目論んでいる」のではないかと考えている。
2学期制について、保護者が何に不安を覚えるか。それは、通知表と定期テストの回数が減ることだ。
ところが、「通知表に代わる」というようなニュアンスで語られている補助簿・補助資料も、学校裁量になる。補助簿・補助資料を作らないモデル校すらあった。
定期テストの回数も、なんと学校裁量になってしまう。中学校で、定期テストは3学期制では計5回行われるが、モデル校の第六中学校や第七中学校では、前期後期各2回の計4回に減ってしまった。
つまり、通知表と定期テストの回数について、すべての学校が、保護者の不安に応えてくれるとは限らないのだ。
保護者が一番不安に思っていることを、どうして教育委員会は「学校裁量」として、学校・教師任せにしてしまうのか。多くのことが学校裁量にされれば、また悪平等のおかしな教育がされるようになっていくのではないのか。
間違いなく言えることは、学校裁量の拡大によって、学校間に大きな格差が生じることだ。格差が問題だと昨今言われているのに、どうしてこんなことをするのか。
教育委員会は、2学期制の実施によって「特色ある学校づくり」を目指すとしている。「特色ある学校」というのは、具体的に、どんな「特色」をもつのか。「特色ある学校づくり」という言葉そのものに、まやかしを感じる。悪平等の教育で、高槻市の学校はこれまで十分に「特色ある学校」であったではないか。普遍的な教育を保障することのほうが大事ではないのか。
学校裁量の拡大がされればどうなるか。日教組などの組合の先生が跋扈し、また悪平等・反日的歴史教育・ジェンダーフリー等の歪んだ教育がより巧妙に進められる可能性もなくはない。
裁量権をいったん学校に渡してしまうと、取り戻すのは容易ではない。制度を元に戻すには、また2学期制と同じような議論・試行期間等で数年を要するのではないか。
2学期制の実施は、少なくとも凍結すべきだ。
■シンポジウム
10月28日に行われたシンポジウムで約400人の参加者があったそうだが、何故そんな貴重な機会に、会場の市民に対して意見を求めなかったのか。コメンテーターと称するPTAの役員がコメントしていたが、サクラみたいなもので、鋭い突っ込みも何もなかった。市教委には市民の意見を真摯に聞く姿勢が感じられない。2学期制実施に理があり、本当に子供達のためになるなら、堂々と市民と対話すべきだ。
第七中学校の先生は、2学期制と学力充実は切っても切れない、2学期制にして良かったと実感している、教師の意識が変わった、などと言っていたが、感情的な感想であって、まったく根拠が分からなかった。2学期制のどこが良いのか、もっと論理的な説明をせよ。まるで、2学期制を推進しようとしている教育委員会におべんちゃらを言ってゴマをすっているようにしか見えなかった。
また、推進委員会のときと同じく、JASMIN運動を紹介していたが(JASMIN運動は良い運動だと思うが)、そういったまるで2学期制と関係のないものを、どうしてこの「2学期制試行実践報告会」と題されたシンポジウムで発表するのか。2学期制と関連するものだけを、客観的な指標をもって、論理的に発表してほしかった。
柱本小学校の発表も、レンゲ畑の話、2年生で習う九九を10月から6月に組み替えたこと、夏休みの懇談やサマースクールなど、どういうふうに2学期制と関係があるのか。それぞれの取り組みは大変すばらしいと思うけれども。
三箇牧小学校の宮内先生は、大変優秀なことがこのシンポジウムでも伝わってきたが、発表された取り組みに関しては、それが何故2学期制にする必要があるのか、その必然性などまるで感じなかった。
宮内先生によれば、三箇牧小学校では、3学期制のときもサマースクールをやっていたということ。ならば、2学期制とサマースクール・授業日は完全に無関係ということになる。
また、7月20日に全校集会で校長先生が児童に向かって「君たち、夏休み前にあゆみ(通知表)が欲しかったか?」と、大胆にも訊いたところ、なんと90%以上の児童が手を挙げた、とのこと。子供達や保護者が望む通知表を、何故渡してあげられないようにしてしまうのか。どうやら発表をおこなった宮内先生でさえも、内心は、別に2学期制にする必要など感じていないようだった。
幼稚園も、どうして2学期制にしなきゃならないのか。園児達も、10月のある日に突然「さあ今日から2学期ですよ」と言われても、きょとんとするだけで、実感も、気持ちの切り替えもないのでは?
このシンポジウムで発表するということは、それだけこれらの学校・幼稚園が、モデル校の中でも一番優秀だからだろう。ということは、他のモデル校は、発表した学校よりも取り組みが劣るということだ。2学期制とは無関係な成果を発表し、2学期制に疑問をもっているような発言をするこれらのモデル校・教師が最上ということならば、2学期制を本格的に実施しても、何の成果も得られず、現場は疑問だらけで混乱することが目に見えている。
おそらく、今回発表したモデル校は、「1学期制」でも「4学期制」でも、素晴らしい取り組みをやって、卒のない結果を出して発表できたことだろう。これだけ2学期制とは無関係のものを、さも2学期制と関係があるように装って上手に発表できたのだから。
2学期制を推進する上で、高槻市教育委員会が、モデル校並の取り組みを、他の学校等に関しても保証するかといえば、そうではない。取り組みとして発表されたものについては、各学校の裁量に任せるとしている。定期考査も、実力テストも、サマースクールも、補充授業も、通知表に代わる補助簿も、秋休みも、すべて学校任せになる。手を抜く学校・教師も現れるだろう。無理に2学期制を進めようとしている市教委は、学校・教師の怠慢に手を貸そうとしているようなものだ。
教育委員会のやっていることはまやかしだと、シンポジウムに出席して強く思った。
■授業時間
4月25日発行の「広報たかつき」には「2学期制では、始業式や終業式など行事の回数削減で、年間の授業時間数をこれまで以上に確保できます。」と書かれていますが、具体的には何時間確保できるのか。
授業時間を確保したいのなら、始業式と終業式のある日にも授業をすればよい。実際にそうしている他市の例もある。2学期制になっても、どうせ休みの前には全校集会をやって、校長先生から諸注意をするわけでしょう。休み明けにも全校集会が必要ではないか。ならばその日に授業をやるのなら、始業式・終業式の日に授業するのと、どこがどう違うのか。
3学期制でも、夏休みにサマースクールや授業日は設けられるはず。2学期制じゃなきゃできないもんじゃない。夏休みの授業日を授業時数に算入して「2学期制で授業時間数が増やせます」なんていうのは、詐欺同然だ。
3学期制でも、授業時間を増やせるのだから、2学期制は必要がない。
■指導内容・継続的学習
4月25日発行の「広報たかつき」には「長期休業直前まで落ち着いて授業ができるため、確かな学力の定着を目指し、継続的な指導もできるようになります。」と書いているが、何故2学期制にしただけで、そうできるのか意味不明。
多くのモデル校の中学校では6月に前期の中間テストがあったが、6月に中間テストが終わってから夏休みまでの間の授業に、生徒がだらけてしまって授業に身が入らなかったという他市の例がある。
また、シンポジウムで配布された2学期制試行実践資料の5ページ目には「八中では、7月テストが夏休み直前まで行われたので、最後まで、生徒の学びに真剣さが見受けられました」とあり、やはり、休み直前にテストがなければ生徒がだらけてしまうことを暗に示している。
これらは「広報たかつき」の「長期休業直前まで落ち着いて授業ができる」という宣伝文句と矛盾している。
2学期制による前期の中には夏休みがあり、モデル校で行ったサマースクールも授業日も設定されていない日がお盆を前後に約30日あり、その間は継続的な指導がされるとはまったく言えない。
■統一テスト
モデル校は2学期制の試行前後でどう変わったのか。それを判断するための客観的な指標がない。保護者・生徒にとって、2学期制によって学力が低下するなどの弊害が出ることが一番不安であるのだから、高槻市全体で、生徒の学力を測るための統一テストを行うべき。どんな制度を採用して学校改革をするにせよ、効果を検証できないのならまったく意味がない。単元ごとにどの程度学力が到達・定着しているのか、それを測定するための全市的な統一テストを定期的に行うべきだ。
■学校選択制を
2学期制を隠れ蓑に、学校の裁量権が拡大することで、学校間に格差ができることは明白。よって学校選択制を併せて行うべきだ。
■幼稚園
幼稚園まで2学期制にする意味がまったく分からない。どうして幼稚園に2学期制が必要なのか、その根拠を明確に教えてください。
■いつ来年度実施が決まったのか?
7月19日に行われた第2回目の「高槻市学校園2学期制推進委員会」で、一瀬教育長が「来年度、高槻全市で二学期制を完全実施する」と言い切ったが、完全実施はどのような過程で、いつ決定されたのか
■補助簿・補助資料
第2回目の「高槻市学校園2学期制推進委員会」では、各校の担当者から、保護者や生徒との懇談について発表があり、夏休みまでの学習状況を「補助簿」等と称する成績表のようなものと、生徒が自分自身を評価する「振り返りシート」といったものを使って、三者懇談や二者懇談で保護者や生徒に学習面と生活面について伝え、夏休みになすべき課題について話し合い指導するとしていた。
しかし、これらの補助簿などは、学校によって仕様がバラバラであり、中には、補助簿を配布しないとか、補助簿を作らず別の資料やそれまでのテストを示す、といった方針のところもあった。
懇談の際の補助簿等は、2学期制によって1回分減る通知表の代わりとされているのだから、それについては教育委員会で統一の仕様を定め、各学校に徹底すべきだ。
■格差
「特色ある学校づくり」と言えば聞こえはいいが、2学期制を隠れ蓑にした学校裁量の拡大により、定期テストの回数・授業日数・生徒指導の質・評価のやり方・サマースクールの内容等によって、学習面・生活面で、学校間に大きな「格差」ができることは間違いない。
推進委員会を傍聴して感じたのは、モデル校でも、2学期制に熱心に取り組んでいるところとそうでないところがあることだ。
教育委員会は、こうした格差についてどのように是正するつもりなのか、その方針を示すべきだ。
■定期テスト
もし2学期制にするなら、テストの回数は、前期も後期も同じウェートで評価するために、同じ回数にせよ。3学期制では5回だったので、これを下回らないように、前期・後期各3回の計6回行え。多くの子どもが真剣に勉強するのは定期考査の前なので、テストの回数を減らすと、学力が低下するおそれがある。
定期考査が減ることについて危惧を抱いている。定期考査が減る替わりに「実力テスト」なるものを行うとしても、多くの生徒は「内申に響かないし、今の実力でいいや」という気持ちで受けるのではないか。受験を意識して本番さながらの緊張感で受ける模試のようなものなら別だが、そんな今の実力のまま受ける「実力テスト」よりも、「自分の内申書・進路・将来に影響するから、テスト対策の勉強を一生懸命やって実力を伸ばして、少しでも良い点を取ろう」と高いモチベーションで挑む定期考査の方が、生徒の学力を伸ばす上でも意味があると考える。2学期制にするなら、むしろ定期考査を増やしたほうが良い。
授業→長期休暇→テストだと、長期休暇中にテスト範囲の内容を忘れてしまう子どもも多いので、授業→テスト→長期休暇の順にせよ。忘却曲線のことを知らない教師はいないと思うが、知識の定着のためには、授業とテストの間に長期の休みを入れるのは良くない。
よってこの図のようなスケジュールにするように、教育委員会で統一せよ。
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■美術や音楽
教育委員会の職員の方が、3学期制では、3学期に美術や音楽が4〜5回しか授業がなく、到達度評価になじまないとおっしゃったので、では何日あれば充分な評価ができるのかと尋ねても、答えられなかった。いったい何日あれば、美術や音楽について評価できるのか。
■数字の出ない推進委員会
推進委員会を傍聴したが、まったく数字が示されなかったことに驚いた。普通の民間企業の会議なら、売上や販売数が何%増えるとか、そういった数字が出てくるのに、子どもの学力がどれだけ上がるだとか、授業時間数がこれだけ増えるだとかの数字が一切出てこない。出てくるのは2学期制とはまったく関係ない「我が校の目標」という標語や方針みたいなものばかり。2学期制にすれば、どれくらい子供の学力は上がるのか、あるいは学力以外の何かが良くなるのか、数字を示してほしい。高槻市の小中学校でのいじめの件数は右肩上がりらしいが。
■議事録の全文を公開せよ
市教委のサイトで公開されている2学期制推進委員会の記録は、「要点録」しかない。何故全部を公開しないのか。6月9日に行われた「高槻市学校園2学期制推進委員会」で、野口克海委員長は、教師が夏休みに行われている研修で居眠りしている様子などを語っていた。そういう情報も、市民の判断材料として必要な場合もあるかもしれないのだから、教育委員会で勝手に判断して発言の一部を削除したりせず、議事録の全文を公開すべきだ。
■週6日制に戻せ
4月25日の「広報たかつき」に2学期制によって「確かな学力の定着」「継続的な指導」「豊かな心を育む充実した教育活動」「学校や地域の実態に応じた教育課程」「特色ある学校づくり」などが実現できると書かれてあるが、始業式・終業式を1回ずつ減らしただけで、そんな素晴らしいことが実現できるのか疑問。
そもそも授業時間が減ったのは、学校が完全週5日制になったからだ。授業時間を増やすことで、「広報たかつき」に書かれた美辞麗句に満ちた夢のような学校が実現できるなら、週6日制に戻せ。
週5日制になったのは、教師達が労働者として休む権利があると主張したからだと聞いたが、2学期制も同じように、結局、自分達が通知表を書く手間を省き、楽をしたいからなのではないか。
■本当に2学期制を推進すれば、子ども達のためになるのか
プールの安全金具について、高槻市教育委員会が8年前の調査報告書を出した問題もありましたが、高槻市教育委員会は、本当に子ども達のことを考えて2学期制を推進しているのか、私には疑問。本当に2学期制を推進すれば、子ども達のためになるのか?根拠を示し、論理的に答えていただきたい。
■3つのステージ
第3回推進委員会では、第七中学校の校長が、「2学期制」で「3つのステージ」を実施すると言った。資料には「夏休みを前に、第1ステージが7月20日に終了します。学期の途中に長期の休みが入るため、本校ではステージ制を取り入れています」と書いてあった。やはり学期の途中に長期の休業日が入って連続性が途絶えると、生徒の成長には何らかの弊害があると校長はお考えなのか。
その「3つのステージ」の第1ステージは、7月20日に終了し、第2ステージは8月29日にスタートするとされている。ということは、「3つのステージ」の正体は、旧「3学期制」なのではないのか。
2以上に細かくステージを分けるのは、2学期制によって1つの学期が長くなると、子ども達が「だれる」と感じられるからではないのか。ステージ制を取り入れている他の学校を見てみると、1年を春夏秋冬の4つのステージに分けているところがあった。このように、季節の変わり目で気分を入れ替えたり、3学期制のように休みでリフレッシュして次の学期に臨んだりする方が自然だ。「期間が半分終わったから」という区切り方はどことなく機械的で、人間の生理に合わない。
モデル校すらも、このように「3つのステージ」「4つのステージ」などと言っているのだから、2学期制が極めて不自然で子供に合わないのは明白だ。
■美辞麗句の担保
4月25日発行の「広報たかつき」に書かれていたような「確かな学力の定着」「継続的な指導」「豊かな心を育む充実した教育活動」「学校や地域の実態に応じた教育課程」などの効能は、単に2学期制にしても、実現しないことは明白。教育委員会は、これらをどのように担保するのか。その具体策を明示せよ。
■授業日を競争的に増やさない統一?
第3回高槻市学校園2学期制推進委員会会議要点録では、「保護者は授業日が多い学校を評価するだろうが、これ以上授業日を無制限に増やすな」というようなことを言う委員に対して、委員長が「授業日を増やすことを競争のようにやらないように、先生同士の統一は必要かもしれませんね」と答えている。どのような統一がされるのか。授業美等については学校の裁量に任せるとしながら、こんな統一基準を作るなんていうのは、一種の談合ではないか。
こういう意識でもって、たとえば教職員が談合・団結して校長に迫るなどして圧力をかけた場合、2学期制推進委員会で話し合われた先進的な取り組みなどとは逆に、授業日や定期テストが減り、単に教師が楽を出来るような方向に進む可能性もあるのではないか。
この記事へのトラックバック
なぞと疑念が深まるばかりです。
パブリックコメントの募集自体も行政の欺瞞に思えてきます。
私はこの記事を読ませていただき、教育委員会に対してディベート対決を申し込んではどうかと思いました。
高槻市に何校有るのかは分かりませんが、自分達の町の教育がどのように方向付けられているかを
各学校を順に巡回しながら、関係者にジャッジしてもらう。
自分達のことだから関心も高まるはずです。
もちろん対決と言ってもののしりあいではありません。なぜ必要なのかなぜ必要ないのかをわかりやすく、定義できるのではないかと思いました。
まっ教育委員会は受けないでしょうが。。。
では、また「関西もりあげ隊」でやりましょうか?(笑)もし実現した際は、電子黒板の再登場を是非よろしくお願いいたします!(笑)