★【読売新聞】市職員テニス部が無料でコート独占…住民訴訟に
大阪府の下水処理施設「高槻水みらいセンター」内のテニスコートを、一部の高槻市職員が約4年間独占的に無料で使っていたとして、北岡隆浩・同市議(41)らが17日、センターを所管する府北部流域下水道事務所の所長に対し、利用料として約2000万円を職員側に請求することなどを求める住民訴訟を大阪地裁に起こした。(後略)
昨年9月1日に匿名の方からメールで、次のような情報をいただきました。
高槻市役所職員専用テニスコートをご存知でしょうか?
・・・市民には知らせず職員だけが利用しているコートがあります。形式的には申し込み制にしていますが広報せずに市民には申し込み方法を知らせていないために無料のコートを市役所職員以外は利用していません。外部から指摘されても一般開放していると偽装するためでしょうか。・・・
さっそく9月8日に、大阪府に対して「高槻水みらいセンター」の土地や建物の使用許可に関する公文書を情報公開請求。しかし、問題のテニスコートに関する文書は出てきませんでした。
後に、問題のテニスコートに関する公文書が存在することが分かったのですが、つまり、大阪府は、情報を隠蔽したのです。そのために、昨日の提訴までに約1年もかかってしまいました。
私は大学生達(議員インターン生)と、「高槻水みらいセンター」に行って、テニスコートを確認しようとしましたが、フェンスや建物に阻まれて、中を確認することができません。大阪府に情報公開請求しても公文書が出てこないし、府有地でなく民有地を借りているであれば別に問題でもないし、あるいはテニスコートの場所が違うのかもしれないとも考え、また他の件でも忙しく、しばらく取り組むことができませんでした。
年が明けて、別件でグーグルマップを見ていて、偶然、土のテニスコートがあるのを発見しました。土地の登記記録を法務局で調べたところ、所有者は大阪府。なぜ情報公開請求したのに公文書が出てこなかったのかと、初めてこの時点で強い疑問を覚えました。
テニスコートの位置は下の図の場所です。
こちらはグーグルマップ。問題のテニスコートから約150m北には、一般市民が使用できる5面の芝のテニスコートがあります。同じ「高槻水みらいセンター」の敷地内にあります。
市民が利用できる5面の芝のテニスコートについては、大阪府から行政財産使用許可を得た高槻市が、条例を定めたうえで、有料で(1面1時間500円等)市民に利用を許可しています。
このテニスコートについては、大阪府は、地域住民の公共施設として使用することを条件に、公共目的であるとして、約5000万円の行政財産使用料を免除しています。
市民がこの芝のテニスコート等を利用する際には、オーパスというシステムで予約するのですが、申し込みが複数の場合は抽選に。高槻市に確認したところ、テニスコートの抽選倍率は約11.8倍(平成23年4〜12月)。つまり、12回申し込んで1回使えるくらいの競争率なのです。
後に分かったことですが、土のテニスコートのほうは、匿名の方の情報どおり、無料で、しかも高槻市職員らが独占的に使用していました。テニスコートを使わない日さえも、予約をして押さえていたのです。
一般市民は高い競争倍率で、おまけに有料。なのに、高槻市職員達は無料で、いくらでも使い放題。こんな不平等はありません。
このテニスコートの問題を、どう詰めていくか・・・情報公開請求しても、公文書を出さないくらいですから、正面から行っても、証拠を隠滅、あるいは公文書を改ざんされる可能性があると考えました。
そこで、ある方に、高槻市とは無関係の、ある府議会議員の方を紹介していただき、ちょっと調べていただけないかとお願いしました。すると、公文書があると教えてくださったのです。
ただ、それには個人情報があるので渡せないとのことでしたので、あらためて4月5日に情報公開請求しました。すると以下の大阪府と高槻市人事課等との間の協議録が出てきたのです。
つまり、
・平成4年から平成20年3月末までは、北摂各市町でつくった事務組合で下水処理施設を運営していて、その間に、事務組合の職員の福利厚生のために問題のテニスコートを設置。
・平成20年4月1日からは、大阪府に事業が移管され、すべての土地・建物が大阪府のものになったけれども、高槻市職員厚生会が、大阪府の許可を得ずに、問題のテニスコートの鍵を所持し、勝手にテニスコートを高槻市職員に使用させていた。
・平成22年2月頃に、大阪府側がその状態に気付き、高槻市側に改善を申し入れ、厚生会から鍵を返してもらうが、引き続き、高槻市職員らが無償でテニスコートを使用できるよう配慮した。
・平成24年3月頃、高槻市議(北岡)や「ブログ」のせいで、府議にばれたので、テニスコートを閉鎖。
というような流れです。
大阪府側も「対外的に説明がつかない」、高槻市職員も「いつかは駄目になると思っていた」と言っており、当初から不当な使用であると認識していたようです。
ちなみに、協議録の中の「ブログ」というのは、高槻市職員のテニス部の「テニス部ログ2」というもので、そこには楽しげにテニスや宴会をされている様子を撮影した写真等が掲載されていました(現在は削除されています)。
このブログには、高槻市職員労働組合の記事が掲載され、「高槻市職員労働組合硬式テニス部」としての彼らの活躍ぶりが紹介されていました。入会についての問い合わせは、組合の書記局へとも書かれています。
一般市民が利用するテニスコートでは、食事や子供の使用が禁止されているのですが、高槻市職員の方々は・・・
キムチ鍋パーティを行ったり、
自分の子供に使用させたりしていました。
テニスコートの予約については、このような記載も・・・
2011/2/3 2・3月の練習日程
2・3月は、平日・土曜・日曜のすべて、
硬式がコートをおさえました。(9時から17時まで)
※軟式の練習予定がない為
つまり、硬式テニス部と軟式テニス部(ソフトテニス部)でテニスコートを全日押さえていたということですから、仮に市民がこのテニスコートの存在を知り、予約をしようと思っても、すでに市職員が押さえているということで断られ、結局は使えなかったのではないのでしょうか。
さらには、監査の日程の情報まで、高槻市職員は知っていました。
この監査というのは、国の会計検査院による府有地に対する監査だということが分かったのですが、府の職員から情報がもたらされたのではないかと思われます。厚生会による不法占有発覚後も、テニスコートを無償で使えるように府側が配慮したということも、とんでもないことですが、監査情報を漏えいさせたとなると、府市の職員が本当にズブズブの関係だったのではないかと考えられます。
新聞報道によると、大阪府の財政は厳しさを増しているとのこと。
大阪府では「大阪府の土地を利用しませんか?”事業予定地等の貸付”」という事業を、「高槻水みらいセンター」も所管している都市整備部が行っています。だったらテニスコートも、高槻市職員のテニス部に、有料で使用させるべきではなかったのではないのでしょうか?
橋下知事・松井知事の大阪府政で、このようなことが行われていたこと、また、不法使用されていたのに使用料も取らずに見逃そうとしていることは、大変残念です。大阪維新の会らしくないのではないでしょうか。
ちょっと長くなりましたので、住民訴訟や議会でのやり取りについての詳細は、後日にしたいと思います。
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朝日新聞ニュースで初めて本件知りました。
(北岡さんのことも、併せて初めて知りました。)
このような活動をされるにあたっては、様々なリスクもあるかと思います。
リスクを負っても行動される北岡さんのような市議が居らっしゃることに、高槻市民として誇りに思います。
高槻市役所(労働組合)の厚遇にメスが入りました!
公務員の福利厚生?無償でテニスコート?
ただ呆れるばかり。
高槻市職労はダメだね。
また高槻市の奇行がマスコミで紹介された。
今回の件も全く市民を愚弄している。
身分が保証されているから何をしてもよいのか?
納税者へは有償で使わせ、職員(組合員)には無償とは。
禁止されている飲食、子供の立ち入りを横目にドンチャン騒ぎ。
高槻市職員労働組合のテニス部はもちろん、高槻市役所は説明責任を果たせ。
それと、濱田市長はこの問題の労働組合からの支持・応援で当選した市長だから善処できるのかよく見ておきたい。
市議会議長もこの労働組合の委員長だったそうだ。どんな言い訳をするのか。
北岡よとことん闘え。応援している。
市役所の特定の職員のみぞ無償で使えるテニスコート。
呆れる。
税金を食い物にしてませんか?
テニス部のみなさん。
もっと汚いことをしてそうですね
これこそが馴れ合い・癒着の証拠ですね。行政の闇は奥が深いようです。
テニス部というのか労働組合の気の緩み。
最悪です。
ならわかるけどな。
今城塚歴史館は20億円以上かけたそうだが、先日行ってみると、なんと今城塚古墳に関する説明資料館は一階の一部片隅。
あとは、どうでもいい理科室のような使い方。そんなために20億円も使ってもったいないな。
ましてや2階への階段はロープがしてあり、一般人が上がることもできない。
2階の広い場所は何に使っているのか!議員も一度利用実態をぜひ査察してほしい。
南平台の埋蔵文化センターも以前同様の使用状況なのか?