先日の3月議会の一般質問では、交通部の改革等についても取り上げたのですが、市バスの人事計画には、経営上の合理的な根拠が何もないということが分かりました。
乗合バス事業は、当然、日々の運行ダイヤがあらかじめ決まっています。そこから必要な運転手の数も割り出せるはずです。
もちろん事故等の突発的な事態も起こりえますが、その分は待機要員を何人か確保しておけばよいわけで、高槻市バスでも現在、午前4人+午後6人+α(旧労組幹部優遇ダイヤのヤミ専従時間と勤務変更の差異の時間に待機を命じているもの。両者とも違法として係争中)の待機者がいます。
こうして割り出した職員数に対して、もし不足が生じた場合はどうなるのか?事務職であれば、職員ががんばれば何とかなるかもしれませんが、バスの場合はちゃんとダイヤ通りに運行しなければなりませんから、残業や休日出勤をしなければならないということになります。
職員が残業や休日出勤をした場合、当然、時間外勤務手当や休日勤務手当を支給することになるのですが、それは基本給たる給料と比べて2割5分から3割5分の割高になります。
市バスの正規職員の平均年収が約720万円で民間の約1.5倍だということは以前書きましたが、そのうちの約2割、138万円は時間外勤務手当です(いずれも平成22年度決算)。市バス運転士は残業等が他の部署に比べて多いのですが、それに支払う割高な人件費が、結構な割合を占めているということです。
ちなみに非常勤職員の平均年収は約440万円なので。正規職員3人分の時間外勤務手当で、非常勤職員が1人雇用できることになります。非常勤職員1人の勤務時間が、正規職員3人分の時間外勤務等の時間を超えていれば、雇用が増やせる上に、つまりは人件費を減らすことができるということになります。
正規職員でも、非常勤職員でも、乗客を時間通りに運び、運賃を管理し、給油等を行うという、バス運転手の仕事の内容には、何も変わりありません。
ですので、人件費を抑えるためには・・・
(1)残業等は、人件費の低い非常勤職員等にしてもらう。
(2)できるだけ残業等をなくすために、欠員が生じないようにする。
(3)欠員を生じた場合には、非常勤職員を採用することで、正規職員を減らしていく。
・・・ということをすべきではないのでしょうか。ごく普通に考えて、当たり前のことだと思いますが、高槻市交通部はこういうことをしてきませんでした。
それどころか、そもそも職員定数の算定根拠が怪しいということも、先日の議会の一般質問で分かりました。欠員や職員定数について質問したのですが、定数の根拠は条例に書かれている定数だといった答弁で、それ以外の根拠は示されません。つまり、バスのダイヤに基づいた定数ではないということです。
交通部のトップの管理者は、「欠員を補充した場合には、その補充人数に応じて、一定の時間外勤務が縮減されると考えております」としながら、「欠員の根拠は、職員の退職に伴う補充をしてこなかったことによるもの」と答弁。補充をしなければ、他の職員に超過勤務をさせざるをえず、割高な時間外勤務手当を支給することになり、人件費が膨らむことは当然のこととして最初から分かっていたはずです。なぜ、非常勤職員を採用して、欠員を補充し、人件費を抑える努力をしてこなかったのか・・・
これはもしかすると、故意に、多くの残業・超過勤務を発生させて、割高な時間外勤務手当等を支給することで、正規職員の年収を膨らませるのが目的なのかもしれません。
今年度から給与制度等の見直しで、人件費を削減するというのですが、その削減額は、非常勤職員は一人当たり約40万円、正規職員は一人当たり約10万円とのこと。これにより、正規職員の平均年収は約720万円から約710万円に、非常勤職員は約440万円から約400万円になると考えられます。
普通は、給与水準の高いほうを、より下げようと考えるのが当たり前ではないでしょうか。以前も指摘しましたが、職員の給与は国や民間の水準を考慮せよという法令の「均衡の原則」からしても、民間の約1.5倍となっている正規職員の年収を是正すべきはずです。
やはり、弱い立場の職員にシワ寄せしてでも、正規職員の給与水準をできるだけ守ろうということなのでしょうか。市長や管理者は、労働組合に配慮しているんでしょうかね。
以下は先日の議会のやりとりです。一部私のメモに基づいていますので、不正確な点があるかもしれないということをご了承ください。
<交通部の改革等について・質問1>
(1)先日の福祉企業委員会協議会で配布された「市営バス改革実施計画(27項目)進捗状況」には、平成25年度実施予定として、「非常勤職員の報酬・休暇制度の見直し」による削減効果が約3200万円とされています。非常勤職員1人当たりにすると、非常勤職員の年収は、何円下がることになるのでしょうか?
(2)同じく給与制度全般の見直しで、25年度で約1700万円削減となっています。これの根拠は何なのでしょうか?また、正規職員1人当たりの年収は、何円下がるのでしょうか?
⇒ 人件費の削減効果を現在在職している運転士数で割り戻した金額は、見直しの初年度となる平成25年度において、非常勤職員は一人当たり約40万円、正規職員は一人当たり約10万円になります。正規職員の人件費削減の根拠は、新給料表の乗せ換え等の実施によるものです。
(3)市バスの運転士については、非常勤職員で十分であり、正規職員を増やす必要はないと私は考えますが、交通部は「非常勤職員を正職員にするためのルール作り」をするとしています。なぜ正規職員を増やす必要があるのでしょうか?非常勤職員の待遇改善を行えばよいのではないでしょうか?
(4)正規職員を今後も新規で採用するのでしょうか?25年度は、正規・非正規、それぞれ何人採用する計画なのでしょうか?
⇒ 非常勤職員で十分とは考えておりません。また、職員の採用についてでございますが、欠員分の補充採用を検討しております。
(5)65歳以上の職員が在籍しているとのことですが、何人いるのでしょうか?また、どのような業務に就いているのでしょうか?元幹部職員や、労働組合の元役員がいるようですが、何か配慮がされているのでしょうか?
⇒ 65歳以上の職員についてですが、平成24年度末時点で23人が主に運転業務や運行管理業務に就いており、高槻市自動車運送事業臨時的任用職員就業要綱に基づき任用しております。
(6)運転士の定数はどのように定めているのでしょうか?また、正規職員と非常勤職員の数のバランスについては、何かお考えがあるのでしょうか?
⇒ 仕業数や労働時間等を考慮し、適切な職員配置を確保しております。
(7)定数外の仕事として、真如苑や、学生輸送の臨時、後ろのドアのところで運賃収受をする朝の降車対策、輪番表にある固定予備1下(13時)というのがあると聞いています。これらは必要な仕事なのに、なぜ定数外扱いとなっているのでしょうか?
⇒ 業務についてですが、定数外、定数内という区分の仕事はしておりません。
(8)「コブ付仕業」と呼ばれている、時間外勤務前提の仕業があるそうですが、なぜこのような仕業をつくるのでしょうか?非常勤職員をもっと多く採用して、できるだけ残業・時間外勤務が発生しないようにすればよいのではないでしょうか?
⇒ 限られた職員で必要なバス運行を行うために、時間外勤務が発生しております。
(9)先日の福祉企業委員会で、貸切バスに関する和田議員の質問に対して、7台を超える貸切バスを運行していたかどうかは正確に把握していないといった答弁が、総務企画課の職員からされていました。流用分も含め、実際には、1日に何台を貸切バスとして運行させていたのか、ちゃんと調査していないのでしょうか?また、実際には、最大で何台走っていたのでしょうか?
⇒ 貸切バスについてですが、条例上の車両数を基準として運用しております。
<交通部の改革等について・質問2>
(1)3か月前の12月議会の答弁などからすると、正規職員の年収は約720万円、非常勤職員が約440万円なので、これが正規職員は10万円下がるので、年収は約710万円に、非常勤職員は40万円下がるので、約400万円になると考えられます。弱い立場の職員にしわ寄せしようということでしょうか。普通は年収の多いほうを下げようと考えるべきではないでしょうか。法律からしても、民間の約1.5倍となっている正規職員の年収を是正すべきはずですが、なぜ正規職員の年収をもっと下げないのでしょうか?お答えください。
⇒ 給料表の乗せ換え等により正規職員は最終的に約8200万円の縮減を見込んでおります。乗せ換え対象者は交通部の技能職給料表適用者で、うち、今回の基幹号給3号ダウンの影響がある者は、18年度以降に採用された職員を除く約130人です。
(2)「欠員分の補充採用を検討」しているとのことですが、その欠員の根拠というのは何なのでしょうか?「職員定数」があるから、それに対して欠員が生じ、その分の超過勤務が発生しているのではないのでしょうか?定数の根拠は何なのか?定数外の業務にはどのようなものがあるのか?それぞれ明確にお答えください。
(3)「限られた職員で必要なバス運行を行うために、時間外勤務が発生」しているということです。交通部は時間外勤務が大変多いわけですが、欠員を補充すれば、どれだけこれを減らせるのでしょうか?
(4)乗合バス事業は、「必要なバス運行」がどれだけなのか、あらかじめ分かっているわけですから、必要な職員数が分かっているはずです。何人の職員が必要で、現在何人の職員が不足しているのでしょうか?
⇒ 欠員の根拠は、職員の退職に伴う補充をしてこなかったことによるものでございます。
また、職員定数についてですが、高槻市職員定数条例に基づく交通部の職員定数は218人で、現在211人が在職しております。
定数内・定数外というお尋ねですが、交通部ではそうした区分をしておりません。
また、欠員を補充した場合には、その補充人数に応じて、一定の時間外勤務が縮減されると考えております。
(5)貸切バス事業については「条例上の車両数を基準として運用」ということですが、基準とはどういうことなのでしょうか?条例上の車両数が上限ということなのでしょうか?私は「実際には、最大で何台走っていたのでしょうか?」とお聞きしたのですが、なぜ台数をお答えいただけないのでしょうか?もう1度お聞きしますので、台数を明確にお答えください。
⇒ 一般貸切旅客自動車運送事業の改正後の条例上の車両数は15両以内となっております。
<交通部の改革等について・質問3(答弁内容は私のメモに基づくものなので正確でないかもしれません)>
(1)「正規職員は最終的に約8200万円の縮減」ということですが、この約8200万円というのは、年額なんでしょうか?それとも累計額なんでしょうか?また、何年で達成するのでしょうか?お答えください。
⇒ 約8200万円は年額だ。(何年で達成するのかは答えず)
(2)「様々なダイヤに効率的に対応」できるよう、正規職員・非常勤職員・臨時職員などを活用しているということですが、正規職員と非常勤職員の仕事の中味はどのように違うのでしょうか?具体的にお答えください。
⇒ 北岡議員の質問の意味がよく分からない。
(3)真如苑輸送と学生輸送は、ほぼ毎日のように発生する運行なのに、なぜ「臨時」として、超過勤務で対応しているのでしょうか?
⇒ バスは必要に応じて運行している。
(4)「欠員の根拠は、職員の退職に伴う補充をしてこなかったことによるものでございます。」「欠員を補充した場合には、その補充人数に応じて、一定の時間外勤務が縮減されると考えております。」とのご答弁です。補充をしなければ、他の職員に超過勤務をさせざるをえず、割高な時間外勤務手当を支給することになり、人件費が膨らむことは当然のこととして最初から分かっていたはずです。なぜ、非常勤職員を採用して、欠員を補充し、人件費を抑える努力をしてこなかったのでしょうか?結局、故意に多くの残業・超過勤務を発生させて、割高な時間外勤務手当等を支給し、正規職員の年収を膨らませるのが目的なのではないのでしょうか?お答えください。
⇒ 適宜職員を採用している。非常勤職員も採用している。
(5)高槻市職員定数条例に基づく交通部の職員定数は218人とのことですが、なぜ218人にしているのでしょうか?仕業票に基づく業務に必要な職員数が定数で、それ以外が定数外なのではないのでしょうか?218人という数は、どのような計算で算定されたのでしょうか?詳細を具体的にお答えください。
⇒ 218人というのは高槻市職員定数条例の定数で、そこから算定した。
(6)貸切バスは「実際には、最大で何台走っていたのでしょうか?」とお聞きしたのですが、まったく的外れな答弁です。そんな答弁でごまかさなければいけないほど、まずいことをしていたということなんでしょうか?これまで、実際には、最大で何台貸切で走らせていたのでしょうか?さらにもう一度お聞きしますので、明確にお答えください。
⇒ 同じ車両を何台も走らせているので正確な車両数は把握していないが、条例上の車両数を遵守している。
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政府の規制緩和によって免許制から許可制に変わって以来、市場競争の激化から運転手の労働環境は悪くなるという悪循環です。
そうした状況では正規社員の採用を抑制するか給料の見直しをして、なんとか経営を保つという現実があります。
市営も同様でしょうが、高槻市営は市営の中でも経営状況は超優良バスのようです。
残業?人員の総数?まだまだ見直すことでもっと利益を上げられる環境にあるようです。
経営を担う事務方に民間出身の人材が市営に積極的に登用する必要があるのではないでしょうか?
いったいどうなってる?
市税からなんぼ補助金出してる思とんや。
民間より1.5倍も給料とって、それで儲かるぐらいなら、もっと経営努力している民間バス会社は儲かってしかたないはずだ。
高槻市から高槻市交通部への毎年の巨額補助金、市民の税金に吸血鬼のように張りつく、この構図にしがみついているのが、高槻市市営バスの実体だ!
補助金なければ毎年、大赤字だ。
おまけに組織の幹部(営業所長)やその一味が売上金を日常的にクスね、その額や数千万円。
なにが超優良や!多額の金盗まれても平気で、超優良と言うなら市の補助金にすがるのは今年からきっぱりやめろ!
学校の耐震費用にまわせ。
いったいどこのまわしもんが超優良などとほざいているのか!
呆れたやつだ!だまされんぞ!
ますます格差が広がっている
正規運転手がうらやましい