2014年09月17日

高槻市バス運転士の給与・・・常勤職員は微増、非常勤は大幅減で、人件費は4800万円の減

先日の議会では、市バス(自動車運送事業会計)の平成25年度決算についても質問しました。

人件費については約4800万円の減だというのですが、月平均給与で見ると、常勤職員は24年度の60万0425円から475円の微増、非常勤職員は38万2306円から1万4521円の大幅減・・・つまり、4800万円の減というのは、非常勤職員の給与だけを減らした結果なのです。

これについて質問したところ、交通部は、「非常勤職員の賞与制度の導入及び月額報酬の見直しについてですが、これにつきましては、モチベーションの維持向上を図るために実施したものであり、年収の引き下げを目的としたものではありません。」と答弁。

理由もなく年収を引き下げておいて「モチベーションの維持向上を図る」とは・・・年収を引き下げるなら、民間同業種と比べて高い常勤職員の給与こそ引き下げるべきです。これでは非常勤いじめです。

以下は9月12日の本会議での質問と答弁の内容です。原稿とメモに基づいているので不正確な部分があることをご了承ください。

★認定第10号・自動車運送事業会計決算

<質問1>

1.平成25年度中の、@職員数、A特別休暇の取得者数、B祭祀休暇の取得者数、C病気休暇の取得者数と平均取得日数を、それぞれお答えください。

2.決算審査意見書では、再任用職員を含む常勤職員の運転士の月平均給与は60万0900円となっていますが、再任用職員を含まない常勤職員の運転士の月平均給与は何円なのでしょうか?また、再任用職員の運転士の月平均給与は何円なのでしょうか?それぞれお答えください。

3.24年度の決算審査意見書には、「(常勤職員の)運転士では60万0425円で前年度に比べ4万5098円(8.1%)の増となっている。また、バス乗務嘱託員(非常勤職員)の一人当たりの月平均報酬額(時間外等の割増報酬を含む。)は38万2306円となっている。」と書かれています。これと25年度と比べると、常勤職員の運転士は、25年度のほうが475円多くなっている一方、非常勤職員のほうは、25年度が36万7785円なので、25年度のほうが1万4521円少なくなっています。これは何故なのでしょうか?お答えください。

4.決算審査意見書13ページには、「過年度損益修正益は、主に代走等住民訴訟に係る給与等相当額自主返納金(元金)1278万4千円である。その他特別利益は、代走等住民訴訟に係る遅延損害額自主返納金(利息)である。」とあります。その他特別利益は169万8千円となっていますが、これの全額が代走等住民訴訟に係る遅延損害額自主返納金(利息)なのでしょうか?お答えください。また、この自主返納金(元金)1278万4千円と、遅延損害額自主返納金(利息)は、いつ、誰が、自動車運送事業会計に入金したのでしょうか?お答えください。

<答弁1>
 まず、1点目の職員数についてですが、平成26年3月末時点で、220名でございます。
 次に、夏季休暇、忌引休暇、祭祀休暇など特別休暇の取得者数は213名で、祭祀休暇だけを取り上げますと、その取得者数は42名でございます。
 また、病気休暇の取得者数は29名で、平均取得日数は約23日でございます。
 2点目の平均給与についてですが、再任用職員の人数は2名です。従いまして、再任用職員を含まない常勤職員の運転士の月平均給与額は約60万円、再任用職員の運転士の月平均給与額は約26万円でございます。
 なお、この月平均給与額は、給料額に期末勤勉手当、時間外勤務手当などが含まれており、社会保険料が控除される前の金額となっております。
 3点目の非常勤職員の月平均報酬額が減となったのは、賞与制度を導入し、月額報酬を見直したことによるものでございます。
 4点目の特別利益についてでございますが、169万8千円の全額が住民訴訟に係る遅延損害額自主返納金でございます。これらは、住民訴訟の補助参加人である職員らにより、平成25年7月18日及び同月31日に支払われたものでございます。

<質問2>

1.職員数が220名で、祭祀休暇の取得者数が42名ということは、取得率は約19%ということになります。24年度の86%と比べると随分減りましたが、何故なのでしょうか?理由をお答えください。

2.常勤職員の運転士の月平均給与額は約60万円、再任用職員の運転士の月平均給与額は約26万円とのことですが、1円単位まで正確にお答えください。

3.24年度と比べると、常勤、再任用、非常勤のそれぞれの運転士職員の人件費の総額は、どれだけ増減しているのでしょうか?常勤、再任用、非常勤、それぞれについてお答えください。

4.常勤職員の運転士の月平均報酬額は昨年度と比べて475円増えている一方で、非常勤職員は1万4521円少なくなっているわけですが、その理由は、非常勤職員については、賞与制度を導入し、月額報酬を見直したからとのことです。なぜ結果として年収を引き下げるような、そんな見直しをしたのでしょうか?なぜ非常勤職員だけ、このような大幅な引き下げをしたのでしょうか?お答えください。

5.常勤職員についても、非常勤職員と同じように、賞与制度を導入し、月額報酬を見直すなどして、給与・年収を引き下げることをしないのでしょうか?お答えください。

6.高槻市の給与・定員管理等について(平成26年4月公表分)によると、高槻市バスの運転士職員の平均月収額は、民間の営業用バス運転手の1.64倍になっているとされています。25年4月公表分では1.50倍だったので、さらに民間との差も開いています。これの是正はどのようにされるのでしょうか?具体的にお答え下さい。

7.自主返納金(元金)1278万4千円と、遅延損害額自主返納金(利息)169万8千円は、実際には職員個人個人ではなく、労働組合が支払ったのではないのでしょうか?お答えください。

8.ご答弁のとおりだとすると、同じ日に多くの職員が自主返納をしたということになりますが、様々な仕業の皆さんが、一堂にそろってお支払いに来たのでしょうか?勤務時間中に払いに来た人もいるのでしょうか。非番だった方は、わざわざ営業所に来て払ったのでしょうか。市の窓口に来て、自主返納をしたという職員は、何時何分に払いに来たのか、そして、その時、それぞれの職員は、勤務中だったのでしょうか。それとも、そうではなかったのでしょうか。明確にお答えください。

9.決算審査意見書7ページには・・・
37歳から51歳までの職員が全体に占める割合は67.4%となっており・・・今後、数年間は同様に推移すると予測されるが、将来的に再び職員の高齢化の問題に直面すると思われる。年齢構成に歪みを生じさせないような職員の採用が必要になると考えられる。
・・・・とありますが、具体的にどのようにしてこの問題を解決するのでしょうか?「年齢構成に歪みを生じさせないような職員の採用が必要」とのことですが、交通部として、どういったやり方で職員採用をされる考えなのでしょうか?お答えください。

10.在籍車両数が1台増えていますが、なぜ増やしたのでしょうか?具体な理由をお答えください。

<答弁2>
 祭祀休暇の取得率が減った原因としましては、平成25年4月から休暇の取得要件が改正されたことによるものと考えております。
 2点目の常勤職員の運転士の月平均給与額は60万4,708円、再任用職員の運転士の月平均給与額は27万6,519円です。
 3点目の人件費の総額の増減についてですが、人件費のうち法定福利費については、常勤職員、再任用職員、非常勤職員、臨時的任用職員の分を総額で執行しており、それぞれに区分することができませんので、人件費の総額でお答えします。
 平成25年度の運転士の人件費の総額は、平成24年度と比較して約4,800万円の減となっております。
 4点目の非常勤職員の賞与制度の導入及び月額報酬の見直しについてですが、これにつきましては、モチベーションの維持向上を図るために実施したものであり、年収の引き下げを目的としたものではありません。
 5点目ですが、常勤職員には以前から賞与制度を導入しております。
 6点目の民間との平均月収額の差についてですが、
平成26年4月公表分の1.64倍という数字は、国から示された民間の平均月収額をもとに算定しておりますが、この民間の平均月収額が間違っていたとの通知が国からありました。近々訂正されて、結果として1.34倍になると聞いております。
 7点目の自主返納金の支払いについてですが、職員ら個人個人が支払ったものと理解しております。
 8点目の支払いの状況についてですが、職員を代表した者が支払いに来たものです。
 9点目の職員採用についてですが、国において「バスの運転者の確保及び育成に向けた検討会」を立ち上げ、対策を講じるとしており、その動向を見ながら採用計画を立ててまいります。
 10点目の在籍車両数が1台増えている理由についてですが、円滑な配車を行うため増車したものです。

<質問3>

 人件費が約4800万円の減となったということですが、常勤の職員の給与は減るどころか、むしろ増えたわけですから、これは全部非常勤職員の人件費を削った結果だということになります。
 非常勤職員の賞与制度の導入と月額報酬の見直しは、モチベーションの維持向上のためだというんですが、こんなに年収を減らされたらモチベーションなんて上がるはずがないと思いますよ。言ってることと、やっていることが、全然違うんじゃないですか。
 給与を減らしながら、モチベーションを維持向上できるのだというのであれば、それは常勤職員にこそやるべきですよ。

1.平成26年4月公表分の官民格差の1.64倍という数字は、国の間違いで、正しくは、1.34倍だということですが、やはりそれだけ民間よりも高いわけです。
 あらためて、この官民の格差を是正するために、どうするのかお聞きします。具体的にどうするのかお答えください。

2.自主返納金の支払いは、職員を代表した者が支払いに来たというのですが、その人は誰なのでしょうか?お答えください。

3.また、その方は、職員からの委任状を提示したのでしょうか?お答えください。

4.9点目の職員採用については・・・
国において「バスの運転者の確保及び育成に向けた検討会」を立ち上げ、対策を講じるとしており、その動向を見ながら採用計画を立ててまいります。
・・・という答弁ですが、まともな答えになっていません。年齢構成に歪みを生じさせないような職員の採用というのは、具体的にどうするのかと訊いているんです。どのようにするんですか?あらためてお聞きしますので、具体的にお答えください。

<答弁要旨>
1.組合と交渉しながら行っていく。本市にとって適正なものとしていく。
2・3.訴訟に影響するので答弁を控える。
4.現在、バス運転士の4割は65歳であり、全国的に問題となっている。国の動向を見ながら採用計画を立てていく。
posted by 北岡隆浩 at 21:47| 大阪 ☁| Comment(3) | TrackBack(0) | 高槻 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
常勤職員を限りなくゼロにして非常勤職員化するか民営化したら良い。
Posted by 民営化したら良い at 2014年09月18日 01:03
人件費を削減したって?

立場上の一番弱い職員の給料を大幅削減したらそりゃあ減るよな!
Posted by 削減!? at 2014年09月20日 14:12
労働組合がしっかりしていれば・・・・・・
Posted by ミスターK at 2014年10月12日 21:33
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