2016年03月18日

高槻市立の小中学校は「施設一体型小中一貫校」へ?メリットとデメリットは?

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小学校の卒業式

今日は地元の小学校の卒業式に来賓として参加しました。一人ひとりの卒業生が将来の夢を宣言する姿に、毎回、心を打たれます。

しかし、この小学校の卒業式が、「懐かしい光景」になる日が来るかもしれません。

市長は、昨年度の施政方針大綱において・・・
小中一貫教育の更なる推進に向けて、施設一体型小中一貫校についても検討を進めます。

・・・としていましたが、今回の議会では、「高槻市小中一貫教育学校検討委員会」を設置する条例案を上程。この委員会に答申を出させるとのこと。

施設一体型ということになれば、事実上の統廃合になるのではないかと思われます。

国が学校教育法を改正したため、今年4月から、小学校から中学校までの教育を一貫して行う「義務教育学校」を設置することができることに。小中一貫校を、施設一体型にするだけでなく、義務教育学校とすることも検討されると考えられます。義務教育学校となれば、小学校での卒業式はなくなり、入学から9年後に卒業式が行われることでしょう。

当然予算案にも、この検討についての費用が計上されていますので、これについて先日の本会議で質問しました。以下がそのやりとりです。原稿とメモに基づいているので、不正確な部分もあることをお許しください。

<小中一貫教育学校等の検討・1>

最後に小中一貫教育学校等の検討について質問します。予算説明書の148頁の教育費・教育総務費の事務局費などに費用が計上されています。4点伺います。

1.これまで取組を進めてきた連携型小中一貫教育の効果を更に高めるため、小中一貫教育学校等の在り方について検討を行うということなのですが、これまでの取組の成果はどのようなものなのでしょうか?メリットとデメリットは、それぞれどういったものなのでしょうか?お答えください。

⇒取組みの成果ですが、「考える力」や「学習意欲」を育むための一貫した学習指導、連続性のあるカリキュラム、基本的な授業スタイルの確立等により、授業改善が進んでおります。課題といたしましては、打ち合わせや会議の時間の確保や、学校間の移動等についての負担が報告されています。

2.既に小中一貫校を実施している他の自治体の事例については、どのようにお考えでしょうか?そのような自治体の調査や聞き取りなどは行っているのでしょうか?教育委員会の見解をお聞かせください。

⇒他の自治体の事例ですが、中央教育審議会がまとめた答申によりますと、全国で小中一貫教育に取組んでいる自治体が211市町村となっており、今後も増加していくものと考えております。
 また、今年度、小中一貫校や設置予定の自治体への視察を行なっております。

3.小中一貫校を実施する場合、同じ中学校区内の複数の小学校に通う児童らは、同じ校舎で学ぶことになるのでしょうか?
4.小中一貫校の実施に合わせて、校舎の建て替えや増築などがされることも考えられるのでしょうか?

⇒今後設置いたします高槻市小中一貫教育学校検討委員会からの答申を踏まえた具体化の段階で決定されていくものと考えております。

<小中一貫教育学校等の検討・2>

1.小中一貫校を実施すれば、いわゆる「中1ギャップ」は解消されるのでしょうか?

⇒中1ギャップの解消でございますが、小中一貫教育の実施により、9年間の連続した指導が可能となり、「中1ギャップ」の解消にも効果があると考えております。

2.小中一貫校となると、体育祭や文化祭、学習発表会の類も、小学1年生から中学3年生まで一緒にやるのでしょうか?

⇒学校行事につきましては、それぞれのねらいや内容に応じ、各学校が年間指導計画に位置付け、創意工夫し、実施するものでございます。

3.小中一貫校を実施している自治体の方にお聞きすると、その学校は同じ敷地に小学生と中学生が学んでいるということなんですが、授業の時間が、小学生は45分、中学生は50分なので、例えば、小学生が授業中なのに、中学生が休み時間になるので、授業中やかましいということもあるそうです。逆に、中学生が試験期間のときは、小学生は休み時間を遠慮がちに過ごして、思い切り遊べないということもあるそうです。
 また、掃除をさぼって遊んでいる中学生の姿に、小学生が悪影響を受けているとも聞きました。
 廊下を走る中学生に、小学校の低学年がぶつかりそうになったということもあるそうです。
 中学生と小学生が、同じ校舎で学ぶと、こういった問題も出てくるかと思いますが、教育委員会の見解をお聞かせください。

⇒施設の在り方や教員の指導によって、対応が可能であると考えております。
 教員の体制についてですが、「公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律に関する法律」で定められており、総数は変わりません。
 なお、管理職の数については義務教育学校であるか、否かによって、変わってきます。

4.小中一貫校になると、教員の体制はどうなるのでしょうか?校長は1人になるのでしょうか?教頭も1人になるのでしょうか?そのほかの管理職も人数が減るのでしょうか?教員の体制がどうなるのか、お答えください。また、人件費の総額も減ることになるのでしょうか?どれくらい減ることになるのでしょうか?他市のデータなどがあれば、お示しください。

5.施設や備品も、小中一貫校が同じ敷地になると、小学生と中学生が共有することで、別々のときより節約できるのでしょうか?税金・公金の支出も減ることになるのでしょうか?どれくらい減るのか、他市のデータなどがあれば、お示しください。

⇒費用等についてですが、具体化していない現状においては試算しておりません。

<小中一貫教育学校等の検討・3>

 あとは意見です。
 まず、「中1ギャップ」についてですが、文部科学省の国立教育政策研究所が発行している「生徒指導リーフ『中1ギャップ』の真実」によると、「中1ギャップ」というのはほとんどない、現状を的確には表していないということです。研究所の調査によると、中学校で何か問題が顕在化するとしても、実は、その問題の芽は既に小学校からあるということです。いじめも不登校も、中1で急増するわけではない。「中1ギャップ」というのはイメージに過ぎない。「中1ギャップ」という便利な用語を用いることで、目の前で起きている問題を理解した気にならずに、教師や学校は、取り組むべき課題をしっかりと見極めなければならないとしています。
 児童・生徒の問題について、時には小学校と中学校で連携することも必要かと思いますが、小中一貫校にしたからといって、それだけで問題が解決するわけではないし、そもそも中1ギャップなんて、ほとんど存在しないわけです。
 学力の面では、上昇したという報告もあるんですが、現場では、2回目の質問で申し上げたとおり、小中の授業時間のギャップによる弊害や、年齢差が大きい子供達が集まることによる悪影響もあって、本当に学力が上がるのか私は疑問です。これが、北野高校や茨木高校への進学実績が倍になったとかいうことであれば、明らかに学力が向上していると認められますけど、果たしてそこまでの効果があるのかどうか。もちろん工夫次第では、9学年もの子供達が同じ学校に通うということをメリットとして活かせるかもしれません。
 ちょっと否定的なことを述べましたけれども、「これはメリットじゃないか」と考えられる部分もあります。
 まず、ご答弁いただいたように、義務教育学校にすればですが、管理職を減らせるようです。人件費を減らせる可能性があるということです。
 老朽化した校舎も、施設一体型の小中一貫校にするという名目で、一気に新築・更新できる可能性があります。そうなると、さらに耐震性や機能性の高い校舎にできます。
 同じ中学校区内の小学校が一つになることで、少子化で少なくなったクラスの数を増やすことができます。クラスが少ないと、学年内の人間関係が固定化してしまって、ストレスなどの悪影響が出ることもあるそうですが、そういうものを解消できる可能性がある。
 ただ、中学校区が広い場合や坂道が多い地域の場合、小学校低学年の通学は大丈夫なのか、学校を避難場所にしたり、運動等に利用したりされている住民の方はどうなるのかといった懸念もあります。母校がなくなると考えて、さみしさを覚える方もおられるでしょう。
 以上、メリットとデメリットがいろいろとありますし、地域によっても事情が違うと思いますので、教育委員会や附属機関で検討するだけではなくて、地元の皆さんとも情報を共有して、しっかりと協議をしていただくよう、要望して質問を終わります。



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posted by 北岡隆浩 at 22:29| 大阪 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 高槻 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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