これも12月議会の一般質問で。
樫田地区の住民の方から、水道水が薬品臭くなった等の相談があり、いろいろ調べていたのですが、樫田浄水場の門の前の道路の側溝まで、パイプをつなぐ工事をしているにもかかわらず、情報公開請求しても、その工事に関するものが出てこないということがありました。
そこで、実際の現場の写真を送って、再度、情報公開請求したところ、「修繕契約書」と題する契約書が公開されました。平成30年11月に随意契約で締結され、契約金額は約520万円。添付された工事の図面によると、道路の側溝に流れている水をポンプで取水して、それを浄水場の着水井に送るため導水管を道路の舗装の下に埋設するものでした。
これはどう考えても「工事」に関する情報公開請求の際に出さなければならなかったはず。高槻市水道部は、これは「修繕」だから公開しなかったというのですが、屁理屈です。隠蔽したとしか考えられません。
道路を挟んだすぐ近くに川が流れているのに、道路の側溝から飲み水用の水を取るなんて、不可解ですし、どうやら側溝の水質調査もしていない様子。しかも、約520万円で「修繕」したのに、1回も取水していないと答弁。無意味で無駄な工事だったのではと疑われます。
以下は先日の本会議でのやり取りです。原稿とメモに基づいているので不正確な部分もあることをお許しください。
■一般質問
5.樫田浄水場等について
<1回目>
(1)樫田浄水場の門の前の道路の側溝に流れている水をポンプで取水して、それを浄水場の着水井に送るため導水管を設置する「修繕」の契約が、随意契約で、平成30年11月5日に締結されています。契約金額は約520万円です。
これによる取水に関しては、水道法に基づいて、厚生労働大臣に対して、いつ、申請されたのでしょうか?許可はされているのでしょうか?具体的にお答えください。
⇒取水については、大雨による河川の濁りが長時間発生した場合に緊急避難的に利用するものであり、このような場合の取扱いについては、厚生労働省が示している「水道事業等の認可等の手引き」において認可の審査対象と見なされないとされておりますことから、水道法に基づく申請手続きは行っておりません。
(2)この側溝からの取水は、いつから、いつまで、行われたのでしょうか?計何リットルの水を取水したのでしょうか?お答えください。
⇒取水した実績はございません。
(3)住民の方は、この時期から、水道の水が、薬品臭くなったという話をされていたのですが、薬品の使用や水道の成分は、どのように変わったのでしょうか?お答えください。
⇒取水の修繕を行った時期において、樫田浄水場で使用する薬品に変更はなく、その時期も含めてホームページで公表しているとおり水質検査結果に特徴的な変化はございません。
(4)この「修繕」の契約は、現場の写真をお示ししたうえで、10月29日に情報公開請求した結果、公開されたのですが、その前の9月9日に行った、工事等に関する情報公開請求では、この「修繕」の契約に関するものは出てきませんでした。「修繕」も工事に該当すると思いますが、なぜ、9月9日の情報公開請求に対しては、公開しなかったのか、お答えください。
⇒令和3年9月9日付けの公文書公開請求は、「樫田浄水場に関係する工事やレンタルに係る事業者の選定、契約、支出の内容が分かる文書」であったことから、工事とレンタルについて公開いたしました。
(5)樫田浄水場へ続く道路沿いの山の斜面は、まだブルーシートがかかったような状態です。住民の方は、早く復旧してほしいとおっしゃられているのですが、いつ、復旧されるのでしょうか?お答えください。
⇒道路沿いの山の斜面につきましては、現在、大阪府森林組合が森林災害復旧事業に取り組んでおり、今年度末の完了を予定されています。
<2回目>
(1)導水管の設置の修繕がされるより前に、樫田浄水場の前の同じ側溝から、ホース状のものを使って、取水がされていたようです。修繕がされる前には、この側溝において、いつからいつまで、計何リットルの水を取水したのでしょうか?お答えください。
⇒平成30年の7月豪雨の際に約2日間取水を行いましたが、詳細な水量については把握しておりません。
(2)この修繕は、緊急避難的な利用のためのものだということですが、配水管や電気ケーブルは、アスファルトの舗装の下へ埋設されています。恒常的に、継続的に、使用するために、こうした修繕をしたのではないのでしょうか?水道部の見解をお聞かせください。
(3)この修繕の期間は、平成30年11月5日から平成31年2月28日までの約4か月です。その間に、取水地点の変更を、厚生労働大臣へ申請することもできたのではないのでしょうか?お答えください。
⇒2点目、3点目につきましては、配管等を埋設したのは、通行等の妨げにならないように行ったもので、大雨による河川の濁りが長時間発生することにより取水できない時に、緊急避難的に利用するものでございます。繰り返しとなりますが、このような場合の取扱いについては、厚生労働省が示している「水道事業等の認可等の手引き」において認可の審査対象と見なされないとされておりますことから、水道法に基づく申請手続きは行っておりません。
(4)この修繕は、樫田浄水場の門の手前の道路の側溝から取水して、水道水として使用するためのものですが、この側溝の水の水質には何の問題もないのでしょうか?水質検査はされたのでしょうか?お答えください。
⇒取水した水につきましては、場内の雨水であり、既存の浄水処理により安全な水として供給することができます。
(5)樫田浄水場以外の浄水場で、こうした仮設や申請をしていない取水口を設けている所はあるのでしょうか?あるのであれば、どこなのでしょうか?取水の実績も併せてお答えください。
⇒樫田浄水場以外では川久保浄水場において、臨時の取水施設により取水しています。
(6)道路のすぐ脇には中畑川が流れています。側溝ではなく、すぐそばの中畑川にポンプを設置すればよかったのではないのでしょうか?水道部の見解をお聞かせください。
⇒取水ポンプの設置についてですが、中畑川についても出灰川と同様に、大雨により河川の濁りで取水できないことが想定されるため、取水ポンプを設置することは適当ではないと考えております。
(7)約520万円で修繕契約を締結したものの、これによる取水の実績はないということです。なぜ取水をしなかったのでしょうか?理由をお答えください。
⇒修繕以降、給水に影響が出るような大雨が降らなかったためです。
(8)総務部長にお聞きしますが、この修繕契約については、「修繕」という文言を使用しているものの、図面には「工事名:樫田浄水場仮設取水ポンプ設置」、「施工年度及び種別:平成30年度改良工事」と明記されています。一般的には、工事であって、修繕契約とは称しているものの、工事請負契約としなければならなかったのではないでしょうか?この契約書は、私が、令和3年9月9日に行った公文書公開請求に対して、公開されなければならなかったのではないのでしょうか?市の見解をお聞かせください。
⇒工事用の図面を使用したため工事関係の表記となっていますが、契約については、大雨が降って河川から取水できない時に低下した機能を補完するための仮設の設備であることから修繕にあたると認識しております。したがいまして、公文書の公開についても妥当であったと考えております。
(9)水道部では、平成28年度から現在まで、修繕契約、改修契約、更新契約については、それぞれ何件、締結したのでしょうか?お答えください。
⇒ご質問のあった各件数については、集計いたしておりません。
(10)レンタルした除濁装置で発生した汚泥は、その後どうなっているのでしょうか?具体的にお答えください。
⇒除濁装置で生じた沈殿物は、樫田浄水場内に置いております。
<3回目>
合理的な理由がないのに、飲み水・水道水にする水を、道路の側溝から取水するのは、問題だと、私は思います。この取水のための導水管の埋設工事を、約520万円の随意契約で行ったわけですが、その存在を、工事に関する情報公開請求に対して、修繕だと屁理屈をこねて、不存在で非公開だとしたのは、隠蔽といわざるをえません。しかも、せっかく工事をしたのに、それをまったく使用せず、河川の濁りに対して除濁装置を使っていたのは何故なんでしょうか。無意味で無駄な工事だったということではないのでしょうか。この随意契約を公開しなかったことについて、管理者に謝罪を求めます。
(1)道路の側溝は、道路表面に溜まる雨水の排水や、民地の用水・排水路として設けられます。当然、水以外にもゴミや砂・泥、落ち葉などが側溝に集まってきます。樫田浄水場の門の前の道路の側溝の集水桝・雨水枡に、ポンプが設置されていますが、そうした集水桝には、当然、ゴミが溜まってくるわけです。
だから皆さんの地元の自治会でも、定期的に清掃されているのではないでしょうか。
樫田の地元の方と、樫田浄水場に行ってみると、集水桝の中には沢山の小石のようなものが沈んでいて、枯れ草が浮いているような状態でした。
お答えになられませんでしたが、この側溝や集水桝の水質検査はされたのでしょうか?されたのであれば、いつされたのでしょうか?どういった結果だったのでしょうか?具体的にお答えください。
(2)中畑川や出灰川が、大雨で濁る場合でも、この道路の側溝の水は濁らないのでしょうか?濁らないのであれば、その理由をお答えください。
(3)側溝からきれいな水を確保できるなら、なぜ、除濁装置をレンタルしたのでしょうか?理由をお答えください。
(4)この修繕で設置した取水口については、水道法に基づく申請手続きは必要がないということですが、本当に必要がないのか、厚生労働省には確認をしたのでしょうか?したのであれば、いつ、確認をしたのか、お答えください。
(5)川久保浄水場でも、臨時の取水施設で取水しているということですが、こちらのほうは、厚生労働大臣へ申請しているのでしょうか?お答えください。
また、この川久保の臨時の取水施設の設置に当たっては、どういった名称の契約をしたのでしょうか?お答えください。
(時間切れで3回目の質問に対する答弁はなく、終了)
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高槻ご意見番 代表 北岡隆浩(高槻市議会議員)