2025年03月12日

高槻市が下水道でウォーターPPP導入を見据え、試行的に包括的管理委託業務を実施

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先日の本会議では、下水道のウォーターPPPについても質問しました。

上水道については警戒しなければならないと考えていますが、答弁を聞く限りは、下水道では既に業務委託をしている範囲が多いようで、今回の試行実施の程度では、それほど問題はなさそうです。ただし、全面的に委託となると、使用料金の決定等も含まれるので、注意が必要だと考えています。

以下は先日の議会でのやり取りです。原稿とメモに基づいているので不正確な部分もあることをお許しください。

■議案第35号 高槻市下水道等事業会計予算

<1回目>

 資料によると、「国が支援するウォーターPPPの導入を見据え、試行的に包括的管理委託業務を実施する」ということです。これについて4点伺います。

(1)高槻市一円について、維持管理業務と計画策定業務を委託するということですが、それらの具体的な業務の内容をお答えください。
 また、そのノウハウについては、すべて事業者のものなのでしょうか?それとも、市が指導やノウハウの提供などをするのでしょうか?具体的にお答えください。
(3)ウォーターPPPとは、下水道施設の維持管理と更新を一体的に民間委託することであり、委託期間は原則10年間であると資料に記載されていますが、仮に、10年間、民間委託した場合、市の業務遂行能力やノウハウが失われてしまうということにはならないのでしょうか?お答えください。
(4)ウォーターPPPのデメリットとして、公共サービスの品質に変化が起こりやすくなる、利益を得るために価格改定が起こる、市民の負担が増える、価格を抑える影響でサービスの質が下がる、補修・維持管理されなくなる、といったことが起きる可能性があると指摘されています。これらについて、市としては、どのようにお考えでしょうか?お答えください。

⇒1点目、3点目、4点目につきましては、これまでも個別に発注していた点検調査業務、改築・修繕計画の策定業務、緊急的な維持管理業務を一つにまとめて発注するもので、市の関与はこれまでと同様と考えております。そのため、特に市のノウハウや市民サービスの低下に繋がるものとは考えておりません。

(2)事業者の選定は、どのように行うのでしょうか?
 また、そうした事業が遂行可能な事業者は、高槻市の周辺では、何社くらいあるのでしょうか?
 それぞれお答えください。

⇒2点目については、現在検討中です。

<2回目>

(1)維持管理業務と計画策定業務については、これまでも委託をしてきたということですが、高槻市が、委託をしていない業務には、どういったものがあるのでしょうか?具体的にお答えください。
(2)高槻市が、委託をしなくても、直接行える業務には、どういったものがあるのでしょうか?具体的にお答えください。
(3)高槻市にはあっても、民間の事業者にはない、ノウハウや技術には、どういったものがあるのでしょうか?具体的にお答えください。

⇒1点目から3点目についてですが、下水道は、市民生活に欠かせない重要なインフラであり、そのサービスを安定して提供していくことが本市の役割で、総合的に判断したうえで必要な業務を委託しており、今後も官民の役割は大きく変わらないものと考えております。

<3回目>

(1)お答えがなかったので、あらためてお訊きしますが、維持管理業務と計画策定業務については、これまでも委託をしてきたということですが、高槻市が、委託をしていない業務には、どういったものがあるのでしょうか?具体的にお答えください。
(2)お答えがなかったので、あらためてお訊きしますが、高槻市が、委託をしなくても、直接行える業務には、どういったものがあるのでしょうか?具体的にお答えください。
(3)お答えがなかったので、あらためてお訊きしますが、高槻市にはあっても、民間の事業者にはない、ノウハウや技術には、どういったものがあるのでしょうか?具体的にお答えください。
(4)高槻市の下水道事業については、すべての業務を民間に委託しているので、それらの業務を一体的に委託さえすれば、ウォーターPPPになるということなのでしょうか?現状はどうなっているのか、具体的にお答えください。

 あとは意見ですが、仮に、特に、高槻市がノウハウや技術を有しているわけではないということであれば、費用面について、今までどおり個別に委託するほうが得なのか、ウォーターPPPのほうが得なのか、それとも、全部ではなく一部の業務を委託したほうが得なのか、そういったことを検討すべきなのだと思います。
 ただし、先ほどのご答弁にあったとおり、下水道は、市民生活に欠かせない重要なインフラですので、サービスの質の低下や、市民の負担の増加、維持管理の不備が起きないように、しっかりと管理してください。要望しておきます。

⇒【答弁要旨】国の推奨するウォーターPPPには、使用料金の決定を含むほぼ全ての業務を委託するレベル4と、維持管理や更新等を一体的に委託するレベル3.5があり、今回試行的に実施するのはレベル3.5の導入を見据えたもの。先ほど答弁したとおり、これまで個別に委託していたものをまとめて委託するもので、範囲は限定的。事業運営の根幹的な部分は、引き続き市で行う。これまでの官民の役割は大きく変わるものではない。



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高槻ご意見番 代表 北岡隆浩(高槻市議会議員)
posted by 北岡隆浩 at 23:12| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 高槻 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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