
先日の本会議の一般質問ではこの件も。
村上信五さんが役員のノウタス株式会社が、ブドウの新品種「パープルM」のプロトタイプを完成させたとして、大阪・関西万博の会場でイベント「ノウタスぶどうEXPO」を開催し、初公開しました。上の画像は、大阪・関西万博に設置された、特製スタンプです。
この新品種は、高槻市北部の農園で栽培されているのですが、実は、この周辺では、有害鳥獣被害の危機が高まっています。その原因は、どうやら高槻市の対策の遅れのようです。
私は最後に以下の意見を述べました。
有害鳥獣については、ご答弁では、近隣自治体と連携を図って、他の自治体と同様に対策を進めているということでした。しかし、結果としては、近隣の能勢町や豊能町では、年間700頭以上のシカやイノシシを捕獲して、シカの生息密度が低くなってきている一方で、高槻市の捕獲数はシカ146頭・イノシシ11頭で、シカの生息密度は年々高くなっています。
農業被害を抑える目安を5倍以上、上回っている地域もあるということなので、今後の被害も大いに懸念されます。高槻市だけ、何故、これだけ、被害の可能性が高まっているのでしょうか?近隣自治体等との、これまでの連携を、振り返って、検証してください。
今月の16日に、大坂・関西万博の会場で、アイドルの村上信五さんが、自身の会社の高槻市の農園で、新種のブドウのプロトタイプが完成したということで、大々的にお披露目をされました。マスコミでも取り上げられたので、ご存じの方もおられると思います。
もし、こういった注目を浴びている農園で、大きな被害が出たら、高槻市の対策の遅れも、大きく報道されるのではないでしょうか?そうなると、高槻市の恥をさらすことになります。
逆に、しっかりと有害鳥獣対策ができれば、既存の農家の方々も安心ですし、高槻市で、「農業をやってみよう」、「村上信五さんのようにチャレンジしてみよう」と、そういう若い方々が現れるのではないでしょうか?
猟友会の皆さんもがんばっておられると思いますが、たいていの方は、一般的なお仕事をしながら、11月から2月の猟期にだけ、狩猟活動をされているそうです。有害鳥獣の駆除や猟師だけで生活できるほど収入を得られるものではないとも聞いております。
京都府の福知山市などには、狩猟免許をもった有害鳥獣対策専門の市職員がいるということですが、高槻市でも、そういった職員を採用して、常に対応できるようにすべきではないでしょうか?提案しておきます。
また、昨日も出灰(いずりは)で熊の痕跡が見つかったということですが、こういった熊の目撃情報はこれまでもありましたので、クマ用の電気柵の設置も推進してください。
欧米では、ジビエ・野生鳥獣の肉は、高級食材として扱われているそうです。そういった需要があるかもしれませんので、肉の活用や解体処理施設の設置等に関しては、他の自治体のジビエ料理店等の事業者の皆さんのご意見もうかがったうえで、猟友会の皆さん等と協議を行ってください。提案しておきます。
以下は先日の本会議でのやり取りです。原稿とメモに基づいているので不正確な部分もあることをお許しください
★令和7年9月議会・一般質問
■4.有害鳥獣対策等について
<1回目>
(1)先日の決算の質疑のとおり、高槻市では、令和6年度、シカ146頭、イノシシ11頭が捕獲されたということです。
今年7月7日の朝日新聞の記事によると、近隣の能勢町や豊能町では、猟友会が力を入れ、多くのおりを使って年間700頭以上のシカやイノシシを捕獲し、その影響か、シカの生息密度が低くなってきているそうです。
一方で、高槻市の北部は、シカの生息密度が年々高くなり、1平方キロあたり50頭以上の場所も増えているということです。農業被害を抑える目安は、1平方キロあたり10頭とのことですが、これを5倍以上、上回っている場所もあるわけです。
大坂府猟友会高槻支部は「京都府の山地から次々とやってきて、捕獲が追いつかない」と答えたとされていますが、高槻市は、隣接している自治体や、隣接している自治体の猟友会の支部とは、どういった連携や協力をしてきたのでしょうか?どういった連携や協力をすることになっているのでしょうか?お答えください。
また、高槻市の取組みは、他の自治体と比べて遅れているようですが、そうなってしまった理由をお答えください。
⇒近隣自治体と連携を図っており、情報共有や情報交換などを通じて、他の自治体と同様に対策を進めております。
(2)大阪府猟友会は、サイトによると、「狩猟者のための一般団体」であり、法人格は「一般社団法人」となっています。
一方で、高槻市の令和4年度の「高槻市鳥獣被害防止計画」によると、大阪府猟友会高槻支部は、公益社団法人とされています。
これに間違いはないのでしょうか?大阪府猟友会と、大阪府猟友会高槻支部とは、どういった関係なのかも、併せてお答えください。
また、高槻支部と島本町支部が合併するという話があったそうですが、どうなったのでしょうか?お答えください。
⇒本市としてお答えする立場にございませんが、資料に記載している情報に誤りはありません。
(3)大阪府猟友会の事業計画書には、「本会は、狩猟の専門団体として大阪府下の各市町村から依頼を受け、これらの有害な野生鳥獣の適切な捕獲活動を実施する。(実施方法、時期においては、実施支部において決定)」と記載されています。
高槻市からは、この捕獲活動について、いつ、どういった理由から、どのような依頼をしてきたのでしょうか?お答えください。
また、どういった名目で、何円を支払ってきたのでしょうか?成果に関係なく、日当を支払ってきたのでしょうか?それとも、成果に応じて報酬を支払うようなやり方をしてきたのでしょうか?詳細をお答えください。
⇒シカ、イノシシなどによる農作物被害が発生しているため、大阪府猟友会高槻支部に対し、有害鳥獣駆除活動への報償金として年間50万円を支払っております。このほか、捕獲に対する報償金として、シカ及びイノシシの成獣について1頭あたり7000円、幼獣については1頭あたり1000円を支払っております。
(4)高槻市では、どういったわなが、何か所仕掛けられているのでしょうか?1平方キロあたり、何か所なのでしょうか?能勢町や豊能町の状況と比べると、どうなのでしょうか?山間部と市街地のそれぞれについてお答えください。
また、地元の方には、わなの場所をお知らせしているのでしょうか?捕獲ワナや銃等による事故は起きていないのでしょうか?捕獲に関して、地元の方とはどういった協力をされているのでしょうか?お答えください。
⇒主に捕獲檻による捕獲を山間部において実施し、約70か所に設置しておりますが、事故等の発生については報告を受けておりません。また、地元の方には日々の檻の管理についてご協力をいただいております。
(5)高槻市は、捕獲した個体については、焼却処分や埋設等を行ってきたということですが、ジビエ等への利活用については、どのように考えているのでしょうか?お答えください。
また、捕獲した動物を美味しいお肉にするためには、仕留め方と血抜きの仕方が大事だということです。そういったことについては、猟友会高槻支部の皆さんには、ご協力いただけそうなのでしょうか?お答えください。
⇒ジビエへの利活用については、現在市内に処理施設はありません。
(6)高槻市で捕獲した鳥獣を、別の自治体へ運んで処理や加工をしても、特に問題はないのでしょうか?保健所の所管する事務からしても、問題はないのでしょうか?問題があるのであれば、どういった問題があるのでしょうか?具体的にお答えください。
⇒速やかに食肉処理施設に搬入するなど衛生面に配慮する必要があります。
<2回目>
(1)隣接する自治体の方によると、高槻市内の農業被害について相談を受けたことがあるけれども、管轄エリア外だったので断ったということです。高槻市内では、シカの生息密度が年々高くなっているわけですが、他の自治体の猟友会等の協力を得ることは可能なのでしょうか?お答えください。
また、農林水産省の⿃獣被害防⽌総合対策交付⾦の活用、特に「シカ特別対策」の活用については、どのように考えているのでしょうか?お答えください。
⇒本市の有害鳥獣対策については、大阪府猟友会高槻支部と連携して実施しております。また、鳥獣被害防止総合対策交付金を活用した事業も実施しております。
(2)高槻市では、令和6年度、シカ146頭、イノシシ11頭が捕獲されたということですが、その捕獲活動を実質的に行ったハンターの実人数は、何人だったのでしょうか?お答えください。
また、大阪府猟友会高槻支部に在籍するハンターは何人なのでしょうか?そのうち、実質的に、有害鳥獣駆除活動が可能なハンターは何人なのでしょうか?お答えください。
⇒令和6年度に捕獲活動及び駆除活動に従事した方は14名となっており、大阪府猟友会高槻支部の会員数は、約70名とうかがっております。
(3)有害鳥獣駆除活動への報償金として年間50万円を支払っているということですが、この算定根拠は何なのでしょうか?この50万円は何に使われているのでしょうか?お答えください。
また、捕獲に対する報償金の金額は、シカ及びイノシシの成獣について1頭あたり7000円だということですが、何を根拠に定められているのでしょうか?お答えください。
⇒有害鳥獣駆除活動報償金につきましては、パトロール、追い払い活動、捕獲檻の管理等の活動に係る費用として支払っております。また、捕獲に対する報償金については、国の定めた金額となっております。
(4)捕獲檻は誰の所有物なのでしょうか?管理は誰が行っているのでしょうか?お答えください。
また、地元の方々に対しては、日々の檻の管理に関して、報酬等は支払われていないのでしょうか?お答えください。
⇒捕獲檻につきましては、市の所有となっております。なお、設置後の管理は地元実行組合が行っており、報酬等は支払っておりません。
(5)最近の罠には、無線や携帯電話の回線で、獲物がかかったかどうか報せてくれるものもあるそうですが、そうしたものはどれだけ設置されているのでしょうか?お答えください。
⇒通信回線等を使用した檻等は設置されておりません。
(6)現在市内には解体処理施設がないということですが、設置する計画はないのでしょうか?お答えください。
また、民間の事業者が解体処理施設や、捕獲した鹿等を一時飼育する施設を設置する場合、補助金等は交付されないのでしょうか?されるのであれば、最大でどれだけ交付されるのでしょうか?お答えください。
⇒施設を設置する計画はありません。なお、処理施設等の整備については、国の補助制度があります。
(7)有害鳥獣を防ぐための柵は、どれだけ設置されているのでしょうか?そのうち、電気柵はどれだけなのでしょうか?
また、クマ用の電気柵は、他の電気柵とは違うようですが、クマ用電気柵は、全体のうちどれだけなのでしょうか?お答えください。
⇒市が補助する有害鳥獣被害防止柵については、令和6年度に延べ4580m設置しておりますが、柵の種類等の詳細な内訳は把握しておりません。
<3回目>
あとは意見を述べます。
有害鳥獣については、ご答弁では、近隣自治体と連携を図って、他の自治体と同様に対策を進めているということでした。しかし、結果としては、近隣の能勢町や豊能町では、年間700頭以上のシカやイノシシを捕獲して、シカの生息密度が低くなってきている一方で、高槻市の捕獲数はシカ146頭・イノシシ11頭で、シカの生息密度は年々高くなっています。
農業被害を抑える目安を5倍以上、上回っている地域もあるということなので、今後の被害も大いに懸念されます。高槻市だけ、何故、これだけ、被害の可能性が高まっているのでしょうか?近隣自治体等との、これまでの連携を、振り返って、検証してください。
今月の16日に、大坂・関西万博の会場で、アイドルの村上信五さんが、自身の会社の高槻市の農園で、新種のブドウのプロトタイプが完成したということで、大々的にお披露目をされました。マスコミでも取り上げられたので、ご存じの方もおられると思います。
もし、こういった注目を浴びている農園で、大きな被害が出たら、高槻市の対策の遅れも、大きく報道されるのではないでしょうか?そうなると、高槻市の恥をさらすことになります。
逆に、しっかりと有害鳥獣対策ができれば、既存の農家の方々も安心ですし、高槻市で、「農業をやってみよう」、「村上信五さんのようにチャレンジしてみよう」と、そういう若い方々が現れるのではないでしょうか?
猟友会の皆さんもがんばっておられると思いますが、たいていの方は、一般的なお仕事をしながら、11月から2月の猟期にだけ、狩猟活動をされているそうです。有害鳥獣の駆除や猟師だけで生活できるほど収入を得られるものではないとも聞いております。
京都府の福知山市などには、狩猟免許をもった有害鳥獣対策専門の市職員がいるということですが、高槻市でも、そういった職員を採用して、常に対応できるようにすべきではないでしょうか?提案しておきます。
また、昨日も出灰(いずりは)で熊の痕跡が見つかったということですが、こういった熊の目撃情報はこれまでもありましたので、クマ用の電気柵の設置も推進してください。
欧米では、ジビエ・野生鳥獣の肉は、高級食材として扱われているそうです。そういった需要があるかもしれませんので、肉の活用や解体処理施設の設置等に関しては、他の自治体のジビエ料理店等の事業者の皆さんのご意見もうかがったうえで、猟友会の皆さん等と協議を行ってください。提案しておきます。
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高槻ご意見番 代表 北岡隆浩(高槻市議会議員)



