2007年12月29日

【市バス】刑事告発されてるから答弁できない?まだまだ隠す・嘘をつく交通部労使

高槻市交通労組雑収入

私は今月19日の市議会本会議の一般質問で、大きく7点の質問をしました。その6番目として、以下のように、市バスに関して問いただしました。

6番目は、交通部の山本管理者らによる虚偽有印公文書作成事件の真相などについてです。

一連の問題に関して、高槻市交通部事務処理調査委員会は、最終報告書で、代走は「不適切」、職場離脱は「一部不適切」という表現でお茶を濁し、「なぜ利得が不当なのか」という根拠について説明もしないまま、「金さえ返せばそれでいい」といった感じで、返還額について意見を述べただけでした。これは、弁護士も入った調査委員会の仕事としてはまったく不十分といわざるをえません。
「利得が不当」で「返還を要する」なら、「不適切」ではなく「違法」であるはずです。高槻市のワープロソフトでは「いほう」と打ち込んで変換すると、「不適切」と表示されるのでしょうか。
どういう「違法」があって、どういう理屈で返還する必要があるのか、それすら記載していないというのは、報告書として明らかに体をなしていません。
また、調査委員会は、報道された問題の全容を解明するとしていましたが、報告書を読んでも全然事件の全容が分かりませんし、また新たな問題も発覚しましたので、小さく8点質問をします。

1点目。山本管理者は、点呼記録表に記載された「代走誰々」の部分を「消すように」と、いつ、誰に、指示をしたのか?
2点目。その消去の作業は、どの部署の誰が実行したのか?
3点目。消去された部分は何箇所で、改ざんされた点呼記録表は何枚か?
4点目。「代走願い」は、いつ、誰の指示によって、誰が廃棄したのか?
5点目。3ヶ月も遡って決裁済みの公文書に加筆し、また、有給職免を有給休暇に置き換えることを可能とする法令・規則上の根拠を教えてください。
6点目。情報公開請求がされた当日は公開対象の文書であったものを、請求後に加筆するなどして実際に実施されたものとは違う内容に変更し、非公開扱いの文書にして、開示を免れることを可能とするような法令・規則上の根拠を教えてください。
7点目。山本管理者は、本市の公用車を使用して、今年8月20日に、JR山崎駅前の料亭に乗りつけ、数時間の宴会に出席しました。この料亭で行われた宴会は、公務だったのか、それとも私用だったのか?お答えください。
8点目。営業所内の自動販売機の売上の一部が、正式な許可もなく、労働組合の雑収入となっていることが判明しました。労組に対するヤミの利益供与であることは明白ですが、どの自動販売機の売上が、これまで合計どれだけ労組のヤミ利益となっていたのか、お答えください。


山本管理者は、1〜6点目は、新聞報道によると刑事告発をされているので、答弁は控える。7点目の公用車使用は、職員との懇親会であり、公務であった。8点目の自動販売機については、正式に労働組合に対して行政財産の使用許可を与えている。自販機はコーラ2台とヤクルト2台で手数料は不明。というような趣旨の答弁をしました。

私はこの答弁に対して、さらに次のように述べました。

6番目の交通部の問題です。
刑事告発されており答弁できないとのことですが、つまり、刑事事件として起訴されるのに備えて、議会の議事録から不利な証拠として採用されないように、黙秘していようと、そういうわけですね。真実を公表できないということは、やはり調査委員会は事件の全容を解明したわけではないし、ちゃんとした事実も把握できなかったわけですから、それに基づいて下された行政処分もいい加減だったと認めるということです。市民の皆様にご迷惑をおかけしたというなら、ちゃんと説明責任を果たしてくださいよ

私は、高槻市による行政処分も、調査委員会の不当利得の算定も、大変甘いと考えています。何故か。

山本管理者が、社会福祉事業団の専務理事から今年7月に自動車運送事業管理者として交通部のトップに就任してから今日までを振り返ってみます。

山本管理者は、経営健全化が喫緊の課題である高槻市営バスにおいて、その経営の陣頭指揮をとることを当然に期待されていたはずです。にもかかわらず、就任早々の8月には、何十枚もの公文書の改ざんという違法行為の陣頭指揮をとりました。山本管理者は、元総務部長ですから、情報公開制度の趣旨は十分に認識していたはずですが、こうして、公文書の記載を消去し、代走という違法行為の事実を隠蔽して、情報公開制度を踏みにじったわけです。8月20日には、JR山崎駅前の料亭でのコンパニオン付き宴会に、なんと公用車で乗り付けるという公私混同振りを発揮。9月に入り、朝日放送「ムーブ!」の取材に対して、代走の存在は「まったく知らない」、情報公開書類の消しゴム改ざんについては、「まったくそんなことはやっていない。言い切ります。」と堂々と嘘をついて、その様子がテレビで放映されました。その後、一転して、代走は知っていたが、当局として正式に認めていない制度だったので、自分が公文書を「消しなさいと」指示したことを認めました。就任早々、公文書の消去という違法行為を陣頭指揮し、情報公開制度を踏みにじり、公用車を宴会への出席のために私用に使い、テレビの取材に対して、代走を知らないとか、消しゴム改ざんはしていないとか、堂々と嘘をついて市民を欺いた。で、今また、事件に関しては答弁できないと言う。滅茶苦茶ですよ。こんなことをやってきた人間がとても公営企業のトップにふさわしいとは思えません。これで減給だけで済むんですか?責任をとって辞めるべきでしょう。

調査委員会による不当利得の算定も、有給職免の違法性や、労組幹部優遇ダイヤによる「ヤミ専従時間」を勘案しておらず、非常に甘いし、労使ぐるみの犯罪であったのに、労働組合の役員に対してのみ返還を求めているのは、むしろ不公平と言わざるを得ません。

不当利得の返還を求められている労組の役員ですが、「犠牲者救援金」というもので、不当に返還金をまかなおうとしているそうです。こんなことを許すべきではありません。この「犠牲者救援金」で労組役員らは返還金を賄えるから、不当利得の返還は、すべて労働組合側に押し付けてしまえという計算が、労使双方に働いているのではないでしょうか?

そこで質問です。「犠牲者救援金」、略して「犠救金」で、労組役員らが不当に不当利得を返還した場合、高槻市は、交通部は、これを受け取るのでしょうか?お答えください。


山本管理者は、犠牲者救援金については把握していない旨答弁しました。

私が一般質問で述べたとおり、実は、高槻市は、この一連の事件の全容について、未だに市民に対して説明をしていないのです。こんなことで許されるのでしょうか?

公用車の件については、後日詳細を書きたいと思いますが、小さな8点目として質問した、交通部が自動販売機の売上を労働組合に違法に利益供与していた問題も新たに発覚しました。

写真のとおり、入手した資料によると、労働組合が、毎年数百万円に上る雑収入を計上していることが分かりました。通常、公務員の労働組合が、組合費や加入金以外に収入を計上することは考えられません。

これは何かあると考え、実際に市バスの営業所に足を運んでみました。すると、営業所の食堂には自動販売機が並んでいました。おそらくこれの手数料が労働組合の収入になっているのだろうと、案内してくれた総務課長に訊いたのですが、総務課長は、この自動販売機の手数料収入はすべて交通部当局の収入になっていると答えました。

ところが、労働組合の事務所にいた女性に聞くと、一部の自動販売機の手数料収入が労組に入っていることを認めました。総務課長は、このことを知っていながら、私に対してあからさまな嘘をついたのです。総務課長は、労組に正式な許可をせず、倉庫をヤミ貸与している事実も隠していました。

そこで上のような一般質問をしたのですが、山本管理者は、労組には正式な許可を与えているものの、自動販売機の売上からどれだけが労組の収入になっているか承知していないとのことでした。

実は、こうした利益供与は、「労働組合の運営のための経費の支払につき経理上の援助を与えること」を禁止した労働組合法第7条第3項に違反しているのです。労働組合法では、このような経理上の援助を受けているような団体は、労働組合としては認められないというようなことさえ書いています。

交通部当局では、労働組合にどれだけ自販機の手数料収入が入っているか分からないということなので、労働組合に電話をして訊いてみましたが、労組の幹部らもまったく教えてくれません。

会計に一番詳しいのは、どうやら書記長のようなのですが、電話に出た書記長は、ヒステリックにワアワアと叫ぶだけで、まったく話になりませんでした。おまけに私に対して暴言まで吐く始末。当然自販機からの収入については一切語らず、非協力的な態度を貫きました。

一連の事件がここまで大きく取り上げられたのですから、交通部の幹部も、労組の幹部も、いい加減、真実をすべて語ったらどうなのかと思うのですが、まだまだ押し黙り、あるいは嘘をついて隠そうとしています。

このままでは追及の手を緩めるわけにはいきません。

労組のほうは、新しい役員も決まったそうですから、新執行部に一応期待をしたいと思います。一方の当局側の幹部も、早く誠実な方々に交替していただき、すべてを明るみに出してほしいと願うばかりです。

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posted by 北岡隆浩 at 11:05| 大阪 ☔| Comment(10) | TrackBack(0) | 高槻 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
長年の慣習とやらで、労使双方による緊張感の欠如の結果が招いた不正の数々。
偽りや嘘が生み出した信用失墜。
今の世の中は食品偽装問題のように、明るみになり組織は解体的ダメージを受けてしまう。
反省ならともかく、まだ隠し通そうとする行為に市バスには自助努力は期待出来ないでしょう。
Posted by 市民 at 2007年12月30日 13:33
私は職員であり労組の組合員です。
今回の不正や疑惑は徹底的に追及してください。
また、関わった者すべてを地検は検挙すべきです。
騙された。
末端の職員が貧乏くじを引いたようなものです。
Posted by 交通部職員 at 2007年12月30日 18:32
いろんな意見もあると思いますが、追及の手を緩めることなく徹底的に闘ってほしいものです。
今までにない正義に満ち溢れた北岡議員の今後の活躍に期待する一市民です。
Posted by 市民 at 2007年12月31日 21:27
書記長の「ヒステリックにワアワアと叫ぶ」態度はただケンカ売ってるだけでは?
北岡市議に対して暴言を吐く姿勢は市民(有権者)を冒とくする行為じゃないの?。
新体制を作り上げて逃げようという魂胆が見え見え。
北岡議員。今の役員体制が行った不正を追及して公表してください。
Posted by 一市職員 at 2008年01月01日 13:18
自販機の売上って組合の収入になってるのは大抵の組合員なら知ってましたけど?
何で違法なのかが分かりませんが?
いろいろあるんですね。
Posted by 自販機 at 2008年01月01日 20:21
しかし、調べれば調べるだけ不審な事柄が
続々と出てくる組織体も珍しいですね。
全く順法意識が備わってませんね。
この組織が現在の市長を支えてるなんて
逆に市長も迷惑じゃないです?
市バスって公務員?
こんな不審いっぱいな組織は市政に必要なの?
民営化して、市と切り離すべきです。
Posted by 如是町住民 at 2008年01月02日 19:27
犠牲者救援金っていうお金で、不当利得分を市は返金してもらうんですか?これって全く反省してないんじゃないの?
Posted by 匿名 at 2008年01月04日 17:29
高槻市バス当局は、大部分の飲酒の事実をもみ消している。高槻市バス当局は飲酒検査の結果の隠蔽をはかっている。この件も追及してほしい。
実際にボロカス言われて嫌気さして辞めた非常勤が居てるのに中には引っかかった正職は隠蔽。その差はいったい何やねん。
Posted by 飲酒隠蔽 at 2008年01月05日 11:26
北岡市議。
小生、いつも市バスを利用しています。
運転手の方たちは親切な方が増えたと思います。
しかし、北岡市議がこれまで指摘されてきた事件がここまで大きくなった現状は、運転手さんには悪いですが、市バスが高槻の街に必要なのか疑問を感じます。実際、我が居住の柱本には阪急バスが走っていますがどうなのでしょう?小泉改革が推し進めた「民に出来る事は民に」でも良いのかと、これらの事件から思ってしまいますね。
Posted by 柱本町在住市民 at 2008年01月06日 20:54
交通さんよ。刑事告発されてるような者をいつまでも飼う必要があるのか?
恥ずかしいやら情けないやら。
Posted by 市民 at 2008年01月12日 15:53
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