
小泉首相が昨日衆院を解散。郵政民営化は、小泉首相の二十数年来の持論であり、構造改革の本丸としていました。郵政民営化法案が参院で否決されても、差し戻された衆院で3分の2以上の賛成があれば成立しますが、前回衆院での通過はわずか5票差。成立する見込みは絶無です。小泉首相が、本命・本丸の「郵政民営化法案」の否決に対して、本気で「解散カード」を切ったタイミングは、まさに最善だったと思います。さらに解散に対して寸分の迷いも見せなかったのは、本当に見事でした!
「法案に反対した議員は公認しない」「公認しなかった議員が選挙で勝っても一緒にはやらない」というようなことを小泉首相は言っておられましたが、さらに、
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★Irregular Expression「郵政解散−小泉総理記者会見全文(2005/8/8)」
http://www.wafu.ne.jp/~gori/diary3/200508090117.html自民党公明党両議席を合わせても過半数を取ることが出来なかったらと言って郵政民営化反対の勢力と協力することは有りません。自民党と公明党が国民の審判によって過半数の議席を獲得することが出来なかったら、私は退陣します。
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とまで言い切りました。ここまで思い切ったことができる首相がかつていたでしょうか。
まだまだいろいろと問題はありますが、自民党が本当に構造改革ができる政党に生まれ変わるターニングポイントに向かうカーブの入り口の部分に来たように思われます。
法案に反対した亀井静香らは、「党に公認を求めていく」としていますが、一般の民間企業であれば、社長の経営方針に反対し、会社の足元をすくうような真似をした人間は、重い処分が当然です。彼らの多くは、小泉首相とがっちり握手した写真を選挙ポスターなどに使い、郵政民営化を含む構造改革を公約として声高に叫び選挙を戦いました。法案反対は、党のみならず有権者をも裏切ったことになるのですから、国会で反対票を投じる前に離党、あるいは辞職するのが筋だったはずです。
以前メルマガに法案に反対した議員の一覧を挙げましたが、再掲します。
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★郵政法案:衆院本会議採決で造反した自民党議員一覧
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/seitou/news/20050706k0000m010058000c.html■法案に反対
《旧橋本派16人》今村雅弘(3)(佐賀2区)▽小泉龍司(2)(埼玉11区)
▽小西理(2)(近畿)▽滝実(3)(近畿)▽津島恭一(2)(東北)
▽野呂田芳成(7)(秋田2区)▽藤井孝男(4)(岐阜4区)
▽古川禎久(1)(宮崎3区)▽保坂武(2)(山梨3区)
▽保利耕輔(9)(佐賀3区)▽松下忠洋(4)(九州)
▽村井仁(6)(北陸信越)▽森岡正宏(2)(近畿)▽森山裕(1)(鹿児島5区)
▽八代英太(3)(東京)▽綿貫民輔(12)(富山3区)
《森派1人》城内実(1)(静岡7区)
《堀内派3人》左藤章(2)(大阪2区)▽田中英夫(1)(京都4区)
▽堀内光雄 (9)(山梨2区)
《亀井派12人》青山丘(9)(東海)▽衛藤晟一(4)(九州)
▽江藤拓(1)(宮崎2区)▽亀井静香(9)(広島6区)
▽川上義博(1)(鳥取2区)▽ 小林興起(4)(東京10区)
▽武田良太(1)(福岡11区)▽能勢和子(2) (中国)
▽平沼赳夫(8)(岡山3区)▽古屋圭司(5)(岐阜5区)▽松宮勲(2)(福井1区)
▽山下貴史(1)(北海道)
《山崎派1人》自見庄三郎(7)(福岡10区)
《河野グループ1人》亀井久興(4)(中国)
《無派閥3人》熊代昭彦(4)(岡山2区)▽野田聖子(4)(岐阜1区)
▽山口俊一(5)(徳島2区)
■欠席・棄権
《旧橋本派3人》小渕優子(2)(群馬5区)▽佐藤信二(8)(中国)
▽斉藤斗志二(6)(東海)
《森派1人》中村正三郎(9)(南関東)
《堀内派5人》北村直人(6)(北海道7区)▽古賀誠(8)(福岡7区)
▽近藤基彦(2)(新潟2区)▽福井照(2)(高知1区)▽望月義夫(3)(静岡4区)
《亀井派1人》柳本卓治(4)(近畿)
《山崎派2人》野田毅(11)(九州)▽渡辺具能(3)(福岡4区)
《高村派1人》高村正彦(8)(山口1区)
《無派閥1人》梶山弘志(2)(茨城4区)
毎日新聞 2005年7月5日 19時54分 (最終更新時間 7月6日 1時27分)
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この方々の再選に協力しないのは無論のことですが、反対・欠席・棄権した議員の他にも、前回の衆院選で落選した候補者の中に、構造改革に抵抗すると思われる人達がいます。こうした人間が党執行部の過誤で公認を受けないよう、自民党に情報提供するということも、私達にはできるのではないでしょうか。
★自由民主党へのご意見はこちらから
http://www.jimin.jp/jimin/main/mono.html「小泉首相の構造改革は支持したい。けれども、自民党に投票すれば抵抗勢力を増すだけ。野党に投票しても構造改革を支持することにはならない」---こう考えて、私達は4年前、「小泉の会」、現在の「族議員をぶっ倒して構造改革を進める党」を立ち上げました。
★「小泉の会」改め「族議員をぶっ倒して構造改革を進める党」
http://www.kaikakuha.com/http://www.kaikakuha.com/party/10.htmしかし、自民党が構造改革に一丸となるなら、私達の党の存在意義はなくなります。これは私達にとって実に嬉しいことです。何故なら、「小泉首相の構造改革は支持するが、自民党は支持しない」という、そんなねじれた構造は解消した方がよいに決まっているからです。
ですので、「小泉の会」改め「族議員をぶっ倒して構造改革を進める党」は、解散しようと思います。ご協力いただいた皆様には、本当に、本当に感謝を申し上げます。
小泉首相は前代未聞の解散総選挙に打って出て、歴史を動かそうとしているように見えます。しかし、本当に歴史を動かすのは、この民主主義の日本においては、国民の皆さん一人一人です。もしまた投票率が低く、族議員を当選させ、小泉内閣が退陣し、構造改革が遅れてしまったら、それこそ皆さんが「自己責任」を負わなければなりません。
私も後悔しないようにがんばりたいと思います。
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